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“寝るも商売” 4週間の欠場が鈴木愛の2週連続Vに与えた影響を考察【辻にぃ見聞】

“寝るも商売” 4週間の欠場が鈴木愛の2週連続Vに与えた影響を考察【辻にぃ見聞】

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2019年11月12日 07時22分

さらに今もケガの再発を防ぐため、一番やっていた時の3分の1ほどに練習量をセーブしていると話した鈴木は、「練習をしている時にミスをすると“なんであんなにやってるのに”ってなるんですけど、今は“やってないから仕方ないか”と自分に期待しなくなった」と、無欲でゴルフに向き合えるようになったと明かしていた。練習をしないという選択肢が、鈴木に好影響を与えている。

■軸のブレが少なくなったことがアイアンのキレを生む
さらに辻村氏は、技術面でも鈴木のこんな変化を指摘する。

「復帰してからショットがすごくいい。スイング時、体の軸のブレが少ないのがその要因でしょう。もともと鈴木選手は左右に軸が動くタイプではありますが、悪い時はそのブレが大きくなり、打点がズレることも多々見受けられます。しかし今はそのブレが自分でコントロールできる範囲内におさまっており、非常に力みがないシャープなスイングができていますね」

このように軸が安定し、打点のズレが少なくなることで、縦距離が合ってくるという利点を辻村氏は解説。鈴木も優勝後、「今週は長いパーパットもなく、ボギーになりそうな場面がほとんどありませんでした」と、ショットのキレを実感していた。

2週前の三菱電機も、先週のTOTOもキレイなグリーンで、左右に振られるピンポジションが目立つなどの共通点があった。特にUSLPGAがピン位置を管理したTOTOは、エッジから3〜4ヤードの場所にカップが切られるホールも少なくなかったが、そのなかで3日間通じて鈴木が喫したボギーはわずかに1つ。アイアンのキレを生かし、得意のパット勝負に持ち込めたところに、勝因があったというのが辻村氏の見立てだ。

■鈴木、ジエ、渋野に絞られた賞金女王争い
この優勝で鈴木は賞金ランクで渋野日向子を抜いて2位に浮上。トップの申ジエ(韓国)との差も約700万円まで詰めた。シーズンも残り3戦。女王争いは、実質この3人に絞られたといってもいい状況まで煮詰まってきた。

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