そして今大会でもその動向が注目されたのが渋野日向子だ。開幕前には「まだ覚悟ができていない」と、来年の米国行きについて改めて否定。だが、青木翔コーチをはじめとする関係者の話などをまとめると、渋野陣営としては来年の予選会に参加し、2021年の参戦を目指す選択肢も出てきた。今回の鈴木の優勝で、今後の五輪争いも混とんとしてきそうで、これが今後の考えに影響を与えることも否定はできない。
一方、先週まで2週間にわたり行われた来季の米ツアー予選会を通過し、晴れてメンバー入りを決めたのが河本結だ。高額賞金大会の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」など国内ツアー3試合を欠場し、この大会が復帰戦となった。通過直後の心境は「不安が60%だった」と帰国後明かしたが、「ゴルフノートなどを見返して、小さい頃から“世界で通用する選手”になることが目標だった」と、夢の実現に向け「腹をくくった」のが今の気持ち。日本でいうQTからの出場権でメジャー切符、リランキング突破などを目指すハードな戦いに身を投じる。(文・間宮輝憲)
