<明治安田レディスゴルフトーナメント 最終日◇19日◇仙台クラシックゴルフ倶楽部(宮城県)◇ 6692ヤード・パー72>
ちょうど1週間前。 地元・北海道かつ所属先が冠を務めるホステスプロとして臨んだ「ミネベアミツミレディス」を3打差2位で終えた。 同社の会長らから労いの言葉をかけられると、涙があふれて止まらなくなった。
「負けて泣くのはいいことではないので、あんまり外に出したくない感情ですけど…。どんな時も応援してくださるなか、勝ちきれなかったのが本当に悔しかった。 今シーズンは絶対に勝つぞ、という気持ちがまた強くなりました」
リベンジをすぐさま果たした。 首位と3打差の5位で迎えた最終日。 ショットを次々とピンに絡め、パットをきっちりと決めて出だし4連続バーディの猛追を見せる。さらに 7番パー5でバーディを奪い、ここで初めて単独首位に浮上した。
1打リードで迎えたサンデーバックナインに入っても、リーダーボードは大混戦。 それでも15番から圧巻の3連続バーディを奪って一気に抜け出すと、前日に更新したばかりの自己ベストスコアを1打上回る「63」でホールアウト。 最終組を待たずして、2勝目が決まった。
最終日のフィールド平均スコアは「68.6154」。パー72設定では2024年「大東建託・いい部屋ネットレディス」の第3ラウンド(68.6462)を上回るツアー史上最少ストロークを記録。初日52位から巻き返しての優勝は、2024年「ワールドレディスサロンパスカップ」を制したイ・ヒョソン(韓国、初日71位)に次ぐ、 史上2番目の逆転優勝となった。
「見てもらえませんか?」と自らインスタグラムのDMを送ったことをきっかけに、このオフから森守洋コーチに指導を受けている。 今季は26.8293%で92位と低迷するサンドセーブ率の改善が課題のひとつ。 「どうにかしたいとウェッジを替えたり、打ち方を変えたり。バンカーショットをどうしても得意にしたいと、実践してきました」
その努力が勝負どころで実を結んだ。 13番パー4では、エッジからピンまで3.5ヤードしかないニアサイドのガードバンカーに外した。「 60度のウェッジを開いて構えて、エッジにぶつけて2バウンドで転がってくれれば…」。 そう描いた通りの一打でパーセーブに成功。 流れを手放さなかった粘りが、終盤のラッシュにつながった。
2024年4月「富士フイルム・スタジオアリス」で初優勝を挙げてから、2年3カ月が経った。 「いろんなことを考えたら、いろんな思いがある。なにより待ち望んでいた2勝目。 涙がこみあげてくるというよりは、素直にうれしいです」。 シーズンはちょうど折り返し地点。 苦しみを乗り越えてつかんだ1勝を弾みに、プロ6年目はここからさらに加速していく。 (文・笠井あかり)
