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わずか“0.35pt差”でシード喪失 堀琴音は重圧の日々を振り返り涙「苦しかった」

わずか0.35pt差…。堀琴音は僅差でシード入りを逃した。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年11月19日 15時28分

堀琴音は奮闘むなしくシード喪失。わずか0.35ptに泣いた
堀琴音は奮闘むなしくシード喪失。わずか0.35ptに泣いた (撮影:上山敬太)

<大王製紙エリエールレディス 最終日◇19日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>

メルセデス・ランキング(以下MR)55位から、逆転でのシード死守を目指した堀琴音は、最終18番で意地のベタピンショットからバーディを奪い、トータル9アンダーの9位タイで4日間を終えた。

16番でも意地のバーディでガッツポーズを奪ったが…【写真】

「一か八か。ピンしか見てなかった」。最後に勝負をかけた一打を実らせた。これにより開幕前のシミュレーションでシード入りへの最低条件になっていた『単独11位以上』というボーダーはクリア。しかし、同じ順位に6人が並んだことでポイントの上積みは56.25ポイント(pt)にとどまることに。ホールアウト直後は、他の選手の動向次第だったが、祈りは届かず。MR50位との56.6pt差をひっくり返すことはできず、シードを喪失した。その差はわずか0.35ptだった。

終盤16番の電光掲示板で、自分の位置も確認。「(バーディ)2つが必要だな」と、ギアを上げた。ただ「獲れると思ってなかった」という18番や16番でバーディが来たものの、チャンスホールの17番は生かせず。一打に泣くことになった。

「ショットは曲がっていたし、チャンスもあまりなかった」と本調子とはいえないなか、前半はパーを並べる展開。それでも冷静にプレーできた理由を、「一人では無理だった。キャディさんが、ミスをしてもポジティブなことを言ってくれて助けてくれました」と明かす。プレッシャーがかかるなか、最後の最後まで“生き残り”の道を探った。

今季は序盤から調子が上がらず、思うようにポイントを上積みできなかった。それでもなんとかシード入りの可能性を残し、このシーズン最終戦を迎えていた。苦しかった争いの日々を思い出すと、涙をこらえることができない。「(来季前半戦出場権が手に入る)55位でいいと森さん(森守洋コーチ)とは話していた。50位に入れればラッキーだねって。これまでシード争いをしたことがなかったので…苦しかった」。重圧から解放されたことも、言葉を詰まらせる大きな要因だった。

とはいえ、MR51位に踏みとどまったことで、同51~55位が得られる来季の前半戦出場権は手中におさめた。「最後バーディが来たし、また来年は優勝できるように」。来季はボーダーラインではなく、通算3勝目を視野に入れてプレーするため、オフに準備を進めていく。(文・間宮輝憲)

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