<リシャール・ミル チャリティトーナメント 2日目◇25日◇朱鷺の台カントリークラブ(石川県)◇6838ヤード・パー70>
今大会には主催者推薦で、マスターズ2勝を含む米ツアー通算12勝を誇るレフティ、バッバ・ワトソン(米国)が出場している。予選ラウンドの2日間では、国内男子ツアーのポイントランキング1位で同じレフティの細野勇策が同組でプレーした。
約1年半前から英会話の勉強をしている細野は、初日からワトソンと会話を交わす姿が見られた。「今年PGAツアーのQTも受けに行く予定なので、(ワトソンの)家がフロリダって言っていて、フロリダで受ける予定なので行きますっていう話をしたり、カレーが好きっていうのは聞きました。毎日カレーを食べてるって言っていました。そこまでの英会話はできないので、コミュニケーションを取れたぐらいでも満足です」。
メジャーチャンピオンとのラウンドで得たものを問われると、「スイングって形はないんだな」ということだった。「僕はけっこう、形を追いがちなんですけど、それよりもすごく大事にしているものがあると感じた。何かはわからないですけど…」。
スイングの形にこだわるのではなく、打ちたい弾道に合わせて、そのときどきでアドレスやスイングを変えていく。ワトソンのプレーから、そんな“感覚”の部分を感じ取った。
細野自身も、以前は感覚を重視してプレーしていた。「それをやめて、機械的に打つようにはなったんですけど、そのぶん感覚が失っている部分も多いので、ちょっとまた、ああいう練習も入れないとなって思いました」。
新しいスイングに取り組み、そこに“感覚”を取り戻すエッセンスが加われば、さらなるレベルアップにつながる可能性もある。
初日のラウンド後、ワトソンが「彼から学ぶ部分はたくさんあった。将来のスーパースターになりうる逸材だと思ったので、一緒に回れてすごく楽しかった」と細野を称賛していたことを伝えると、照れくさそうに笑った。
「お世辞だと思いますけど(笑)。でもすごくいろいろ話も聞けたり、話ができたので、すごく楽しい2日間になったと思います」。充実した時間を振り返った。
細野にとってワトソンは、同じレフティとして「子どものときから見ていた、偉大な選手」だ。そんな尊敬する選手との2日間は、「すごく幸せなことでもありますし、すごく勉強になることも多かったので、あす以降も頑張りたいな思います」と、週末への糧になった。
2日目は「ショットがやばい」という状態もあり、「70」とスコアを伸ばせなかった。それでも、ワトソンとは3打差のトータル3アンダー・18位タイで週末を迎える。
ホールアウト時には日没が迫っていたが、細野は「今から練習して、アイアンでバーディチャンスにつけられるように」と話し、練習場へ向かった。偉大なレフティとの2日間で得た新たな気づきを胸に、週末の戦いに向けて最後まで調整を続けた。(文・高木彩音)
