<リシャール・ミル チャリティトーナメント 最終日◇27日◇朱鷺の台カントリークラブ(石川県)◇6838ヤード・パー70>
プロ3年目の25歳、出利葉太一郎の初優勝は次戦以降へ持ち越された。5打差の3位で最終日を迎えると、約5メートルのバーディパットを決めてスタート。5バーディ・1ボギーの「66」とスコアを4つ伸ばしたが、首位と1打差のトータル20アンダー・2位タイに終わった。
最終組では、終盤まで熾烈な優勝争いが続いた。前半に3つ伸ばし、首位と3打差で折り返す。後半10番パー4ではチップインイーグルを決め、一気に1打差まで迫った。その後もスコアを伸ばし、2打差で最終18番を迎えた。
最後は首位の大西魁斗がボギーを喫したため、もし出利葉のバーディパットが決まっていればプレーオフ進出だった。それだけに、「めちゃくちゃ悔しい」というのが本音だ。ただ、「僕がやったことに悔いはない。できることは最大限できた」と、4日間の戦いに心残りはない。
今週からパッティングに新たなルーティンを取り入れ、その成果も感じている。「改善できていますし、1週間でここまでできるんだってことを自分自身で証明できています。優勝には近づいていると思うので、ガマンしていい準備をして、きょうみたいな情熱をもっていきたい」。この一戦を糧に、初優勝を目指していく。
今季6月の「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」に続き、プロ入り後2度目の優勝争い。前回は45歳の岩田寛、今大会では37歳の小平智と優勝を争った。ともにツアー通算8勝を挙げている実力者との戦いも、25歳にとって大きな刺激となった。
「複数回勝たれている選手なので、勝ち方も分かっている。まだ僕は勝ったことがないので、それがわからない。寛さんも智さんもすごく尊敬していますし、練習ラウンドなどで盗めるものがあれば盗みたい。僕は二人と違うゴルフができると思うので、ドライバーなどそれを貫いて、自分の強みをどんどん伸ばして、僕の勝ち方を見つけたい」と力を込めた。
前回は最終日に「75」とスコアを落としたが、この日は違った。「勝負どころ」の2~3メートルのパッティングが決まる。その距離につけられるショットも打てた。攻めの姿勢を貫き、自身の成長を感じ取っている。
1番、10番、18番に設けられた『ツアーホール賞』では、各ホールで4日間の合計スコアが最少となった選手に、特別賞金1200万円(複数の場合は均等割)が贈られた。
出利葉は1番で2アンダー、10番で4アンダーを記録し、2ホール合計の賞金800万円を獲得。2位の賞金額840万円に匹敵するボーナスも手にした。
「1つ、2つレベルは上がっている感覚はある」。3度目の正直へ。今大会で得た自信と経験を胸に、初優勝への歩みを続けていく。(文・高木彩音)
