＜BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 3日目◇3日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース（茨城県）◇7430ヤード・パー71＞
金谷拓実にとって長い長い一日になった。きのうの第2ラウンドは7ホールを残したところで、降雨によるコンディション不良で中断。そのあと続行不可能となりサスペンデッドにに。きょうの第2ラウンド再開予定は午前7時。朝3時半に起きた金谷はコースに向かおうとしたところで、スタートが遅れることを知る。結局、再開したのは午前9時14分だった。
第2ラウンドの残り7ホールを1バーディ・ボギーなしで上がり、トータル7アンダー・単独トップでトーナメントを折り返し。第3ラウンドは最終組で午後4時10分にスタートした。日没サスペンデッドのホーンが鳴った時点で、11番ホールまでを消化。4つのバーディを奪い、トータル11アンダーまで伸ばしてクラブハウスに引き上げてきた。
トップをキープした金谷は疲れを見せずに「朝早くから始まって再開後のプレーも良かったし、3ラウンドの途中までいいプレーができたので良かったです」と充実した表情を浮かべる。第3ラウンドまでの間、「しっかり休む時間も合ったので、いつもと変わらずいい状態で第3ラウンドを迎えられるように心がけました」という。
前週は優勝争いをしながらも、最終日に自分のペースにもっていけず1打差の3位に終わった。その試合のプレーオフで敗れて2位になったのは、最終組でともに回った中島啓太。そして今週は、金谷が首位に立ち、中島が2打差の2位で追う展開となっている。ともにアマチュア時代はJGAナショナルチームで過ごし、学年では金谷が2つ上だが、仲がいい兄弟のような間柄だ。
金谷が取材エリアに現われたとき、ちょうど中島が取材を終えて入れ替わるところだったが、2人はグータッチでお互いの健闘をたたえ合った。「ずっとアマチュアでプレーした仲間。先週も優勝争いをしてお互いに調子がいい状態だと思う。啓太もきょうもしっかり伸ばしているし、僕もしっかり伸ばしていい戦いができたらいいです」。最終日は朝6時30分に第3ラウンドが再開。今週も最終日最終組で中島と直接対決となるのか。再び金谷の長い一日が始まる。（文・下村耕平）
