「目の前の一打から逃げない。ショットが思い切りよく打てれば勝てる」と自分の信念を貫くことで勝利を手繰り寄せた石川。「将来の自分につながるショットが打てた」と来年のPGAツアーでの活躍への光明を見出しつつの国内メジャー初制覇。「アメリカでは練習ではできていることが、実戦では“逃げてしまう”。打ち方以外の問題」と考えすぎる後ろ向きのメンタルに支配されていたというが、今大会では「自分のなかにハッキリとしたものを感じてアドレスに入れた」と“コースの景色”を消してスイングに集中する理想の“無心スイング”を体現できた。
「自分がゴルフを上手いと思ったことはない」「上手くなることをつねに考えていたい」。自分自身を否定せざるを得なかった2015年シーズン。だが迷いを払い手にした今回の勝利による成功体験は、必ず来季の米ツアーでの飛躍の糧になる。