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カットラインに6打届かず予選落ち いま石川遼に何が起きているのか

カットラインに6打届かず予選落ち いま石川遼に何が起きているのか

配信日時:2022年4月23日 01時06分

いま一番の問題点はグリーンを狙うショットだ。ティショットでせっかく良いところに置いても、ボールがピンに飛んでいかない。距離感も合わない。ウェッジのフルショットで狙える距離でもチャンスにつけるどころか、ピンの反対側に乗ってしまったり、ショートサイドに外して難しいアプローチを強いられた。グリーンを狙うショットでコースマネジメントが完全に崩壊している。

石川自身も現状のゴルフは理解した上で結果を受け容れている。「スコアの伸ばし合いになると、バーディを獲っていかないと予選を落ちるコンディションなので…獲れなかったゴルフでしたし、そこは仕方なかった。本当にアイアンの方向性と距離感が合ってこないとスコアにはなかなかつながってこない」と諦めともとれる言葉が出た。

気になったのは石川がまったくフェードを打たないことだ。7番パー4は右の林がせり出してやや右にドッグレッグしているため、フェードを打ちたくなるホール。同組の中西直人とショーン・ノリス(南アフリカ)が気持ち良くフェードでティショットを打つなか(ノリスはフェード一辺倒で攻めるスタイルではある)、石川はコースのレイアウトに逆らうかのように、ドライバーで右プッシュドローを放っている。

「そこはもうドローで思いっ切り右に出し切れるかみたいなところもあるので、これは来年とか再来年とか将来的には、そういう攻めをしないと思いますけど、いまは作っている段階なので、あまりこう…なんていうんですかね…いろんな打ち方をしようっていうのは、以前みたいには…スイングを変えていく前みたいにはできていない…いろいろやっていかないという感じですね」

ティショットだけでなく、アイアンでもフェードは封印している。「右の端っこのピンもピンの右からドローでいっていますし、距離はスピードを落として振り幅を小さくして合わせているだけで、フェード回転で合わせたりはしていないです。ドローで攻めきれないピンもあると思うんですけど、それは自分のホールではないなということで、あんまり気にしてないです」。アイアンでは様々な弾道を駆使してピンを狙っていた石川が、いまはドローだけで戦っている。ボクシングを片手で戦っているようなものかもしれない。

プロは結果が求められる世界。スポンサーやファンは石川の優勝が見たいはずだ。なぜそこまでして自分のゴルフを殺さなければならないのか。

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