昨年の終盤は、自主隔離期間中にゴルフや会食をしたとして、1カ月のツアー出場停止処分を受け試合に出られず、年末には新型コロナ感染で思うような練習はできなかった。ここまでのスイング改造への取り組みはイメージ通りに進んでいないように見えるが、本人はどう感じているのだろうか。
「ここまでザックリと2年。他の人のことはわからないですけど、自分のなかの常識で考えて、2年間でここまでできるんだなと思ってビックリしています。クラブの角度、手の位置、肩の位置とかをかなり変えているので、もっと時間がかかるだろうと思っていた。自分のイメージよりもかなり早いですね」
具体的に今はどんな段階なのか。
「うーん…意識すればそれができるという段階です。1年前は意識してもできていないことがあった。自分の意識通りに練習場でできるけどコースでできなかった段階から、コースでもできるようになってきて、試合でもできるようになってきている。試合でできる回数を1%ずつ上げていく、いまはそういう時期かな」
まだ追い求める理想のスイングの道の途中にいる。「将来に向けて自分にとって財産になって強みになっていくと僕は信じていますね」。そう語る目に一片の迷いも見られなかった。(文・下村耕平)