ヘッドスピードが上がったことで、アイアンでも飛距離とボールの高さも出せるようになり、今まで入れていなかった4番アイアンも打ちこなせている。
「ユーティリティとアイアンでは最終的な飛距離が同じでも、(アイアンのほうが)ランが少ない分、ボールを止めることができますからね。それだけマネジメントの幅が広がりました」と、比嘉。この日も4番アイアンを使って240ヤードある8番パー3ではピン左3メートルに、最終18番パー5では残り236ヤードの2打目に使用し、グリーンにヒットさせている。4番ユーティリティの代わりに4番アイアンを入れたことで、長い距離が残っても縦距離をコントロールできるようになった。
「4番アイアンを打てるようになったことが、今回の優勝では大きいですね」と笑顔を見せる。これで目標の複数回優勝まであと1勝となったが、「自分は2勝が目標とは言ってませんよ」と不敵な笑みを見せる。大きな武器を手に入れたことで、目標もやや変わる。まずは、優勝した翌週にある試合で予選落ちしないこと、そして国内メジャーで勝つことが新しい目標だという。特に、「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」では一度も予選通過したことがなく、まずはそれをクリアしてから優勝を目指す。(文・山西英希)
