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道具で飛距離を求めるのはアリかナシか ドライバーの長さ規制、日本の反応は?

道具で飛距離を求めるのはアリかナシか ドライバーの長さ規制、日本の反応は?

配信日時:2021年10月14日 11時38分

長年の“長尺ドライバー”愛好者の片山晋呉は何を思う
長年の“長尺ドライバー”愛好者の片山晋呉は何を思う (撮影:佐々木啓)
ゴルフの総本山R&Aと全米ゴルフ協会(USGA)は12日、パターを除くクラブの長さが46インチを超えてはならないとするローカルルール新設を発表した。これはプロトーナメントや主要アマチュア競技を対象としたものだが、米国男女ツアーでは来年からこのローカルルールを採用する予定と発表した。日本ではJGAの公式ホームページにて、このローカルルールのひな型が発表された段階。ツアー競技で採用されるかについてはまだ決まっていない。

メーカーのツアー担当はこうやって長さを計っています【写真】

■どこからどこまでが46インチ?
市販されるシャフトの長さ表記は、2つの計測方法が混在しているため、0.25〜0.5インチほどの差が出る。ゴルフ規則上では、クラブのソールを角度60度の面に当てて計測。ここで定義される長さは、『水平面とソール面の交差点からグリップエンド上端までの距離』とされている。

■1インチでどのくらい変わる?
フィル・ミケルソン(米国)が47.74インチのドライバーで「全米プロゴルフ選手権」を制覇したのをきっかけに、日本でも使用選手が増えた長尺ドライバー。石川遼が47.5インチ、浅地洋佑が47インチ、大槻智春は46.75インチを取り入れていた。試合によって、キャリーを求めて1インチ伸ばした46.5インチを試した植竹勇太は、「1インチで10ヤードくらい変わります。ボクは飛ばないので、ギアで飛距離を出してやっていかないとキツいですよね」と語る。

一般的に、シャフトが1インチ伸びれば、キャリーで5〜10ヤードの変化が出る。一方で、その分コントロールが効かなくなって元の長さに戻るパターンも少なくない。長尺で飛ばすのにもワザが要る。「(ルールで決まったら)従うしかない。ただ、何歳以下、何歳以上とかあればいいのにね」と笑うのは、長年の“長尺ドライバー”愛好者の片山晋呉。現在は46.5インチを使っている。経験と技術で14本のクラブをどう調整し、使いこなしていくかもゴルフ技術のうち。ミケルソンが米国で異論を唱えるのも無理はない。

『これは飛距離についての全般的な問題に対する“解決策”ではなく、競技イベントでの選択肢のひとつ』とUSGA。『慎重に協議し、現時点でこの決定はゴルフ界のために正しいことだと考えており、トーナメント主催者らに選択肢を提供するもの』とR&Aは発表したが、道具を味方に飛距離アップを求めるのは、ありか、なしか。議論はこの先も続きそうだ。

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