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理想は「ボールコントロール」できるクラブ 全米シニア2位の藤田寛之を支えた14本は?

先週の「全米シニア」で激闘を繰り広げた藤田寛之が日本プロに強行出場。会場はまだまだ”藤田フィーバー”に沸いている。

所属 ALBA Net編集部
齊藤 啓介 / Keisuke Saito

配信日時:2024年7月5日 08時00分

<日本プロゴルフ選手権 初日◇4日◇富士カントリー可児クラブ 志野コース(岐阜県)◇7164ヤード・パー71、7201ヤード・パー72>

先週の「全米シニア」で激闘を繰り広げ、プレーオフのすえ惜しくも2位に入った藤田寛之が日本プロに強行出場。ぶっつけ本番となったメジャー初日は9オーバー・141位タイと苦戦したものの、まだまだ”藤田フィーバー”は冷めやらない。

日本プロで撮影 藤田寛之の14本【写真】

藤田の姿を見ようと多くのギャラリーが組に集まった。「もうびっくりですよ!SNSのチャンネルをうちで持っていて、そこにコメントがすごく入ってきていて。きょうもギャラリーの方々から『よかったね』と声をかけていただいて」と想像以上の反響に戸惑いを隠せない様子。

開幕前日3日の夜10時に現地入り。「寝ましたけど2時間ぐらいで起きてそこから寝れなくて…」と顔には出さないが疲労が溜まっているはず。「身体が重いのは重いですけど、重くてもボールはそれなりに真っすぐ飛ばせるんでしょうけど、修正が効かずにいいところなしでしたね」と55歳は淡々と初日のラウンドを振り返った。

先週は、シニアメジャー制覇へあと一歩まで迫る活躍。「目の前にトロフィーが見えましたからね。全体的には2位で終われていい週でした。なかなかあのタイトルは簡単には無理でしょうから、あそこであのポジションでプレーできたことは自分にとってよかったです」と周囲の熱とは裏腹に本人はいたって冷静。それでも藤田の熱いプレーに胸を打たれた方も多いはず。ハイライトの一つとも言える、5日目の最終18番でのセカンドショットについても話してくれた。

リチャード・ブランド(イングランド)に逆転され一打ビハインドで迎えた18番。ブランドがボギーを叩き両者13アンダーで並ぶ。パーをセーブすれはプレーオフ。勝つためにはバーディが必須。その状況で藤田が放ったセカンドショットは持ち球のフェードではなくドローであった。「風を入れたらもう260ヤードくらいになるんですよ」と5番ウッドしか入れていない藤田にとって届かない距離。「1ヤードでも近づけるため」にフックに近い、ドローで飛距離を稼ぎに行った。惜しくもバーディパットを決めきれずプレーオフにもつれ込んだものの、まさに魂の一打とも言える。

そんな一打を支えた5番ウッドを見てみると『ヤマハ 20 RMX』と2020年に発売されたモデルを使用していた。「ボールコントロールができる。曲げたり、高低差を打ち分けたりができる」と絶大な信頼を寄せている。さらにこの大会で藤田は、フェアウェイキープ率は96.00%と全体1位を記録するほど安定したティショットも披露。気になるドライバーは『ヤマハ RMX VD』のプロトタイプをバッグイン。クラブ担当者によると2023年開幕戦で今平周吾が優勝したモデルとのこと。「445㏄で操作性重視」と小ぶりなヘッドで、こちらもボールコントロールがしやすい仕様となっている。

こうして、藤田にクラブのことを聞くと、言葉の節々に「ボールコントロール」がよく出てくる。その言葉通り藤田がセッティングに求めるものは「ボールを左右に曲げたいので、そこを実現できるクラブ」とのこと。

まだまだ、全米シニアの話は尽きないがすでに日本プロの初日が終了。2日目に向けては「寝坊しないようにします(笑)。来週も試合があるので、いまの自分の体調とゴルフを整えて、明日も頑張りたいと思います」と帰国後すぐの強行軍もベテランらしく落ち着き払った。(文・齊藤啓介)

【藤田寛之の全米シニア2位セッティング】※16本
1W:ヤマハ RMX VD プロトタイプ(10.5度/Diamana BB 53S)
5W:ヤマハ 20 RMX(17度/Diamana WB 63S)
3,4U:タイトリスト TSR3 ユーティリティメタル(21,24度/AMT TOUR WHITE S200)
5U:タイトリスト TSi1 ユーティティ(26度/AMT TOUR WHITE S200)
4,5I:ヤマハ RMX VD/M(GD RAUNE プロトタイプ)
6I~PW:ヤマハ RMX VD/M(AMT TOUR WHITE S200)
50,54,58.5度:タイトリスト ボーケイSM10(DG EX TOUR ISSUE S200)
PT:スコッティキャメロン プロトタイプ
BALL:タイトリスト PRO V1

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