池田勇太のドライバーショット【連続写真】
「アプローチで寄せるときはスピンをかけて止まる球を打ちますが、入れる場合はランを出してラインに乗せていきます。チップインするためには、まず狙ったところに打てなくてはいけません。ヘッドを目標方向に出していけば、ボールも目標方向に飛んでいきます。私はフェースと左手甲が同じ方向を向くイメージで振っています」
フォローで左手甲を目標方向に出すことで、ボールも目標に向かって飛んでゆく。
「手首のコックはあまり使わず、左腕とクラブが一直線になるように左腕主導でバックスイングすること。そしてダウンスイング以降は、左手甲の向きが変わらないように注意して、右手でボールを押し込んでいきます。左手で上げて、右手で押し込むわけです」
このとき、フォローで右手が左手の上にくるように手元を返していくとランが出やすくなるという。
「ボールからグリーンエッジまで距離があり、エッジからピンまでも距離があるならロフトの大きい59度のウェッジ(池田は当時、59度のサンドウェッジを使用していた)が有効です。ボールからエッジまでが近くてエッジからピンまで距離があるときは、ロフトの立ったウェッジを使ってランを出します。こうした状況判断も大切です」
同じ転がしでも打ちたいキャリーとランの距離で、番手を替える。するとスイングの大きさを変える必要がない。手元の動きは小さくヘッドを大きく動かせるので、ミスを最小限に抑えて狙ったところに球を運べるのだ。状況によって番手を替え、左手で振り上げ右手でボールを押し込む。これが池田のチップインの極意だった。(2017年取材)
