第2回 グリーン奥からの下りは“トゥヒット”で球を殺す
取材協力/鶴舞カントリークラブ
撮影/福田文平
わざと芯を外して、ボールが飛ばないようにする
「下りなのでできるだけ球を殺してグリーンに落としたい。なのでフェースの先で打ちます。そうするとボールを弾いてくれなくなる」。確かにミスヒットすれば、ボールは飛ばない。それをあえて打てというのだ。でもいつも芯に当たるわけではないゴルファーが、わざと芯を外すのって逆に難しいのでは?
サンドウェッジをパターのように使って打つ
さらに勝は、通常のアプローチではテンフィンガーグリップで握っているが、パターと同様に手首を固めてストロークにするために、逆オーバーラピングで握る。すると、サンドウェッジを握っていること以外は、パッティングと同じ構えになるのだ。
「ストロークもパターと一緒です」。ここまでくればあとは、トゥで構えてトゥで打つだけ。実際に勝が打つのを見ると、見事に球の勢いが死んでトロトロと転がっていく。パターのストロークなので空振りの心配もない。ピタッと寄せるには練習が必要だが、いきなり本番で試しても大きなミスなく1パット圏内に寄せられそうだ。
連続写真でグリーン奥から“トゥヒット”をおさらい
かつ・みなみ/98年7月1日生まれ。鹿児島県鹿児島市出身。ゴルフ好きのおじいちゃんの影響で8歳からゴルフを始め、14年、高校一年生で出場した「KKT杯バンテリンレディス」で史上最年少(15歳293日)アマチュア優勝を達成して話題を集めた。15年の「日本アマチュアゴルフ選手権」に優勝。17年にプロテストに合格すると、これまでにステップ・アップ・ツアー1勝、レギュラーツアー通算5勝を挙げている。勝は現在、ジュニアがゴルフに触れる場を提供するためにファンから寄付を募っている。勝みなみのギフティング応援ページはこちらから