女子ツアーで話題沸騰! 名器『TENSEI™ Orange』の後継作が新登場
7月17日(金)、三菱ケミカルはウッド用シャフトの最新モデルとして『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』を発表した。
『TENSEI™』シリーズは、複数の素材を掛け合わせる「マルチマテリアル」をコンセプトとし、ゴルファーの求める性能を最大限に追求するネオ・アスリートブランドだ。その第一弾として2019年に発売された『TENSEI™ CK Pro Orange』は多くのゴルファーから支持され、歴代最高の売り上げを記録。現在でも三菱ケミカルを代表する“名器”として多くのゴルファーの記憶に刻まれている。
「TENSEI™」シリーズの「Orange」は代々「カウンターバランス」をコンセプトに設計されてきた。シャフト全体の重量配分を工夫し、重心を手元側に移動させることでヘッドが軽く感じられ、スムーズな振り抜きが可能となる。
そして、今回発表された『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』は歴代モデルで培ってきた「カウンターバランス」を継承しながら、新たに「RIP+テクノロジー」が搭載された。
「RIP+テクノロジー」は簡単に言えば、シャフト先端に使用するカーボン素材を増やすことなく、ロートルク化によるネジレ抑制を可能にする新技術だ。
通常、先端のトルクを締めるには多くの材料を使い、多層化する必要がある。しかし、多層化するほど先端の重量が増え、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』の大きな特徴である「カウンターバランス」の設計が困難になる。しかし、「RIP+テクノロジー」は使用するカーボンプリプレグの繊維の方向に着目し、それを巧みに配置。素材の使用を最小限に抑えながら、トルクを締め、先端のネジレを抑えることに成功している。
さらに、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』はキックポイントを前作の元調子から「中元調子」に変更。高機能素材「1Kクロス」を中間部に配置することで、ネジレ剛性を最適化し、スムーズなしなり戻りを実現した。「カウンターバランス」による軽快な振り抜き、先端のロートルク化によるブレない弾道、そして中元調子化によるクセのないしなり戻りによって、かつてないほど扱いやすく、飛距離の出るシャフトへと進化したのだ。
すでに『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』のツアーでのシーディングがスタートしており、女子プロを中心に大きな話題となっている。テストを行った選手からは、「キャリーが10ヤード伸びた!」、「フェースにへばりつく感覚でこすり球が出ない」、「距離が伸びつつ、ヨコ幅も曲がっていない」とその性能を評価する声が出ている。
はたして、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』はどんな振り心地で、どんな弾道を得ることができるのか。今回は、独自の“右手先生理論”が人気のスイングコーチ森山錬に『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』をテストしてもらった。
「カウンターバランス」の効果を検証! 同じ感覚で振ってHSが1m/s以上伸びた!
今回、森山には、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』の「カウンターバランス」がスイングや弾道にどんな影響をもたらすのか検証してもらった。まずは「カウンターバランス」の特性がなく、シャフト全体の剛性分布が近い設計の『TENSEI™ Pro Blue 1K』の「5S」を試打。ヘッドはテーラーメイドの『Qi4D LS』、弾道計測には「トラックマン」を使用した。
「シャフト全体のしなりが感じられて、とてもタイミングが取りやすいモデルです。ただし、『カウンターバランス』がない分、ヘッドにしっかり重さが感じられ、トップから切り返しにかけて、自分で動きを制御する必要があります。慣れ親しんだ感触ではありますが、これが『カウンターバランス』によって、どう変化するのか楽しみですね」(森山)
続いては、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』の「5S」を試打。ヘッドは同じテーラーメイド『Qi4D LS』を使用し、シャフト以外の条件を揃えた上で計測を行った。
「アドレスした瞬間から全く別のクラブに感じました。同じヘッドとは思えないほど軽く感じます。テークバックがスムーズに上がりますし、トップから切り返しにかけては手元の動きに追従するようにヘッドが戻ってきて、スピーディに振り抜くことができました。同じ感覚で振っているのにヘッドスピードが1m/s以上、速くなったことには驚きました。それでいて、手元とヘッドの動きにギャップがないのでコントロールしやすいですし、先端の強さでネジレの少ないボールが打てます。スピードと方向性を高いレベルで両立したシャフトです」(森山)
「近年のドライバーは大型化しただけでなく、慣性モーメントを高めるためにヘッド後方にウェイトを配置したモデルが増えています。シャフト軸から離れた部分に重さがあることで、振った時にヘッドが重く感じられて、人によっては振りにくさを感じることが少なくありません。アマチュアゴルファーの多くはその重さによってヘッドを制御できず、振り遅れのミスが出ています。『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』の『カウンターバランス』はそんな現代のドライバーの振りにくさを解消し、飛距離性能を最大限に引き出してくれるシャフトだと言えそうです。中元調子になったことで、歴代モデルの中でもタイミングが取りやすく、オートマチックにつかまったボールが打てるシャフトに進化しました」(森山)
『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』を使うことでスイングそのものが整う
『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』の試打を終えた森山は、「カウンターバランス」はアマチュアゴルファーにとってメリットが大きい特性だと話す。
「ドライバーを打ちこなすのが難しい最大の理由は、重心が手元から離れるからです。クラブそのものが短く、重心が手元に近いウェッジは大抵のゴルファーがしっかりフルスイングできるはずです。重心が手元から離れると、シャフトの余分なしなりが増え、スイング中のヘッドの制御が難しくなります。そんな中で『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』は『カウンターバランス』によって、手元寄りに重心があるので、オートマチックにヘッドが戻ってくれます。例えば、力んで手打ちになってもボールの飛びが一定の方向にまとまってくれます。コースにおいて、コンディションに関係なく結果を出してくれる頼れるシャフトであることは間違いありません」(森山)
「結局のところ、手元とヘッドの動きのギャップが大きいと力みが生まれ、スイングが崩れやすくなります。私のレッスンではクラブを逆さに持ち、ヘッドの重さをゼロにしてビュンビュン振るドリルを生徒さんにやってもらいますが、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』を装着することでそれに近い感覚を得ることができます。ただの棒を振るようにシンプルな動きが身に付くシャフトですので、使うほどにスイングそのものが整ってくるはずです」(森山)
最後に、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』のスペック選びのポイントについて聞いた。
「クラブはある程度の重さがあった方が、スイング軌道も安定します。『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』はヘッドだけでなく、クラブ全体が軽く感じられますので、普段よりも重めのスペックでも違和感なく使えるはずです。『5S』を使うことが多いなら、『6S』をぜひ試してほしいですね。間違いなくショットの安定感が増しますよ」(森山)
市場にはさまざまなタイプのシャフトが存在するが、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』のように「カウンターバランス」の特性を持ったモデルは決して多くない。しかし、森山の解説からも分かるように、現代のドライバーを打ちこなし、スイングを向上させる上で「カウンターバランス」のメリットは非常に大きい。もしドライバーに悩みを抱えているなら、『TENSEI™ 1K Pro Orange RIP+』を試さない手はなさそうだ。