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7割超が『GEN8』をウェイト調整する!? PXGのフィッターが明かす“現代トウダウン病”とその解決策

もしや、PXGだけが救える!? アイアンの大型化・寛容性主義が悪化させた現代病「トウダウン癖」を、ライ角調整以外の方法で解決!

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2026年3月26日 12時07分

――「アイアンを買い替えたのになぜか打点が安定しない」「ライ角を合わせたはずが右へのミスが消えない」。その悩みがPXG『GEN8』なら即解決できる。フィッターの吉川仁が自ら突き止めたのは、従来の「ライ角調整」の先を行く、ウェイト調整による“動的インパクト”の劇的な変化だった――

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PXGの最新作『GEN8』アイアンは、一見すると同社らしいデザインを継承して見えるが、中身は驚くべき進化を遂げている。特徴は独自の「HT1770」マレージング鋼の極薄フェースによる弾きと、内部に充填されたポリマー素材の振動吸収と反発性。ミスへの寛容性を極限まで高めつつ、『吸い付く打感』と『圧倒的なボール初速』を両立させている。
 
『GEN8』は唯一無二の技術満載!
 
ラインナップは操作性に長けた『T』、中・上級者にバランスのいい『P』、安心感に溢れる飛び系『XP』の3機種。いずれも慣性モーメントが前作を大きく上回り、打点がバラつくアマチュアでも距離をロスしない「芯の広さ」が基本性能に備わっている。だが『GEN8』の真の驚きは、この基本性能をさらに個々のスイングへ最適化させる「調整機能」にあった。

PXGらしさの象徴であるバックフェースのウェイトは、『GEN8』で新たに新開発の【デュアル ペリメーター ウエイティングシステム】が採用された。取材時にPXGのフィッターが明かした驚きの事実は「フィッティングに来るお客様の7〜8割が、標準のウェイト設定から変更してから購入される」というところ。

しかも、そのうちの約9割が「トウ重」ではなく「ヒール重」にするとか。これはなぜか? 試打検証を行ったフィッターの吉川仁は普段、動作解析GEARSや数百本の試打シャフトを駆使して精密フィッティングを行っているが、「究極のアイアンフィッティングかもしれない」と、調整の有用性を強調する。
 
7割以上が「トウダウン」でヒール重に
 
「PXGのマスターフィッター・荒木諒さんに話を聞くと、元々5g×5gがデフォルトの所、多くの方が7gヒール×3gトウを選ばれるのは、現代病とも言える“トウダウン症候群”が理由でしょうね。ボク自身も平均1.5~2度くらいその傾向がありますが、大型化して重心距離が伸びたアイアンが増えたことも一因で、トウが落ちて当たる方が大半になっています」(吉川)

ノーマル設定の『T』の7番はライ角62.5°だが、吉川は63.4°とややトウダウン傾向

ノーマル設定の『T』の7番はライ角62.5°だが、吉川は63.4°とややトウダウン傾向

実際に吉川もトラックマンで計測すると、興味深いデータが浮き彫りになった。静止状態でのライ角が「62.5度」の『GEN8 0311T』の通常の7番を吉川が試打したところ、インパクトライ角は「63.4度」。スイング中の遠心力でヘッドの先が垂れる「トウダウン」が起き、「ややトウ側から接地する状態」になっていた。

トウを8gに重くすると、トウダウン度合いがさらに増す結果になり、右へのすっぽ抜け球が頻発

トウを8gに重くすると、トウダウン度合いがさらに増す結果になり、右へのすっぽ抜け球が頻発

吉川は「これでも普通というか、かなりマシな方ですよ」。実際にボールがどこへ飛ぶかを決めるのはインパクト時の動的なライ角で、トウダウンが激しいと打点はトウ寄りにズレ、スライスや飛距離ロスの原因となる。PXGの荒木フィッターも「6~8度トウダウンする方も珍しくはないです」とのこと。
 
ヒール重めで「トウダウン量」が改善!
 
そこで、トウダウンを抑制するためにヒール側のウェイトを7gに重く、トウ側を3gに軽くした。すると、先ほど「63.4度」だったインパクトライ角が「62.7度」へと劇的に改善。設計上の数値に限りなく近づいたことで、打点はフェースのセンターへと集まり、弾道の強さが目に見えて変わった。

7gヒール重にすると、ほぼトウダウンがなくなり、打点も真ん中からややヒールで球もつかまった

7gヒール重にすると、ほぼトウダウンがなくなり、打点も真ん中からややヒールで球もつかまった

この変化を体感した吉川は、驚きを隠せない。「シャフトが垂れすぎず、振り感もスムーズに変わりましたね! データでも顕著で、打点もちょっと薄くなったりしていたのが改善しました。明らかにノーマルとは違うフィーリングで、ダウンスイングでタメてくる動きがやりやすい」と笑顔。

さらに、極端な重量配分(ヒール2g:トウ8gなど)もテストした吉川は、打つ前でも違いに驚く。「クラブを持つだけのアドレスの時点で違うというか、トウの重たさが分かります。元々トウダウン傾向の人は、絶対にトウ重にしてはいけませんね!」。
 
3機種で「自分専用」が作れる
 
「小ぶりな『T』以外の機種もお店でテストしたい」。『GEN8』の大きな可能性に吉川は、持ち帰って得意な『GC QUAD』で再テスト。すると、調整範囲はウェイトにとどまらず、3機種それぞれが明確な役割を持っていた。「反応のいいTが最も上級者のクセや傾向が出るというか、動的なライ角の違いが一番分かると思います」と吉川。

一方で、大型ヘッド特有の「つかまりにくさ」も、このウェイト調整なら解決できると分析。「ヘッドが大きいと重心距離が離れて返しづらくなる方が多くなるけど、ヒール側を重くすれば『XP』でもターンしやすい。意外と先が動かない感じで、安定したシャフトを選びやすくなるのも良いですが、基本、バランス型の『P』から試打すると捗りますね」。
 
「3機種とも高さで止められる」
 
ノーマル設定で3機種を打って改めて「クセになる打感と結果の良さ。ノーマル状態でも寛容性に溢れてますと吉川。スピン量はやや少なめなのはアイアンにウッドのような寛容性を持ち込んだからで「それでも高さで十分止まるし弾道が揃います」。加えて、2g~14gまである微調整可能なウェイト調整とシャフト選びで「コレならどんな人にも合わせられる」と、フィッター冥利に尽きるよう。

「ボク含め、62.5度のライ角通りに当たる方は殆どいません。その人のクセでどう当たるか?はヘッドでも程度の差が出ますが、その時に【ウェイトで振り感もトウダウンも直せる】のは大きい。何重にも保険がかかっているというか、これだけウェイトの種類があるし使わない手はないですね」。
 
「やさしいアイアンを選んだはずなのに、よく右にすっぽ抜けが出る……」。そんな人はウェイト調整を試してみてほしい。たった1g単位の調整でも「意外に結果が変わる人は多い」と、吉川は強調した。

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