幅広いレベルのゴルファーが性能の高さを実感できる
アイアンはコースでの使用頻度が高く、スコアメイクに直結する重要なクラブだ。フェアウェイだけでなく、ラフや傾斜地などのさまざまなライから正確にボールをキャリーさせて、グリーンを狙っていく必要があるだけに、飛びや方向性、操作性、構えやすさなど、アイアンに求められる性能は多岐に渡る。
ゴルフクラブアドバイザーの岡田精さんは、性能バランスに優れた秋の新アイアンは多くのゴルファーにとって武器になると話す。
Victoria Golf御茶ノ水店に在籍するゴルフクラブアドバイザーの岡田精さん。たしかなギア知識と豊富な接客経験で最適なクラブ選びをサポートしてくれる
「アイアンではやさしく飛ばせることはもちろん、ミスヒットしたときに飛距離ロスや曲がりを小さく抑えられることも重要です。さらに、構えやすい顔であることや心地良いフィーリングも大事な性能です。今年の秋にリリースされたアイアンは性能バランスに優れ、非常に使い勝手の良いモデルが揃っています。やさしいモデルを求める上級者から、長く使えるアイアンが欲しい初級者まで、幅広いレベルのゴルファーにおすすめできます」（岡田さん）
秋の新作アイアンにはさまざまな共通点がある。まずはスクエアでターゲットに構えやすい顔だ。いわゆるツアーモデルアイアンのようなシャープな形状で、気持ち良く構えることができる。また、ターゲットに対する構えやすい分、安心してショットに臨むことができることもポイントになっている。
絶妙なサイズで、美しいフォルムに仕上げられた秋の新作アイアン。上級者でも満足できる美顔で、構えやすさも抜群だ
打感や打音など、打ったときのフィーリング性能にもこだわっている。軟鉄鍛造のものはもちろん、複合素材のモデルもインパクト時の衝撃を抑えることで心地良い感触が得られるし、弾道コントロールもしやすくなっている。
打感などのフィーリングは、アイアンの性能を決める重要な要素。秋の新アイアンはその点でもハイレベルな仕上がりとなっている
さまざまなライでスムーズに抜けて、ダフリなどのミスをカバーしてくれるソールも重要なポイントだ。秋の新アイアンは適度にソール幅を広く取ることで、ミスへの強さを出している。その上で、バンス角や形状を調整することで抜けを良くしているので、非常に実戦的で、コースでの使い勝手が良くなっている。
構えたときの見た目に影響しない範囲でソール幅を広くし、抜けとやさしさを両立。秋の新アイアンは細部までこだわりが詰まっている
美顔でやさしく打てて、さまざまな距離からグリーンを狙っていける。アイアンの買い替えを検討しているなら、秋の新モデルをチェックしない手はなさそうだ。
【おすすめモデル1】キャロウェイ『Xフォージド MAX』
ここからは岡田さんがおすすめしてくれた秋の新作アイアンを紹介していく。1つ目はキャロウェイがリリースした新機軸の軟鉄鍛造アイアン『X フォージド MAX』だ。
「ヘッド下部のトゥとヒールに2つのポケットを付けることで、周辺に重量を配分し、慣性モーメントを高めています。軟鉄鍛造の1枚板の構造でありながら、打点ブレに強く、飛距離ロスが小さく抑えられるので、安定してグリーンを狙っていきます。軟鉄鍛造ならではの心地よいフィーリングが備わっていることも魅力です。飛距離と寛容性、フィーリングを高い次元で高めた新しいタイプのアイアンだと言えるでしょう」（岡田さん）
ヘッド下部に2つのポケットを付ける今までにない構造の軟鉄鍛造アイアンが『X フォージド MAX』だ。慣性モーメントの高さでミスヒットに強くなっている
【おすすめモデル2】テーラーメイド『P・8CB』
2つ目はテーラーメイドの『P・8CB』。大きめのサイズ感で寛容性の高さを出した軟鉄鍛造アイアンに仕上がっている。
「テーラーメイドの『P』シリーズの中では大きめのヘッドで、構えたときに安心感があります。見た目では分かりませんが、ヘッド内部にセラミックを複合することで、重量を周辺に配分。重心を深く、低く設計することでミスヒットへの強さを出しています。バックフェースの打点裏の部分にしっかり厚みを持たせていることもポイントで、軟鉄鍛造の中でも取り分けソフトな打感で、気持ち良くボールを打つことができます」（岡田さん）
大きめサイズの軟鉄鍛造アイアン『P・8CB』。ヘッド内部に軽量なセラミックを複合することで打感と重心位置を調整している
【おすすめモデル3】ミズノ『ミズノプロ M-13』
3つ目はミズノの新モデル『ミズノプロ M-13』だ。番手別最適設計を採用したモデルで、飛びと寛容性、操作性のバランスが抜群に良い。
「番手ごとに素材や構造を最適なものに変えて性能を高めた新機軸のアイアンです。ロングアイアンはフルポケットキャビティ構造で飛距離とやさしさを重視、ミドルアイアンはヘッドの構造を微調整して飛距離と操作性のバランスを取り、ショートアイアンは操作性重視の設計を取っています。ミズノらしい整った顔と心地良いフィーリングをキープしたまま、さまざまな距離からグリーンを狙っていけるアイアンとなっています」（岡田さん）
番手ごとに素材や構造を大きく変えて、最適な飛びが得られるように設計されたミズノの『ミズノプロ T-13』
【おすすめモデル4】PING『i240』
最後にご紹介するのはPINGの『i240』。男子プロの蝉川泰果が実戦投入したことで話題になった美顔のキャビティアイアンだ。
「前作『i230』からバックフェースのバッジが大幅に改良されていて、より重心が深く、低いヘッドに進化しました。見た目はあくまでシャープでコンパクトですが、慣性モーメントが大型ヘッド並みに高く、やさしく狙った距離を飛ばすことができます。また、ボールの打ち出しが高いので、上の番手でもキャリーでグリーンに止める球が打ちやすいことも魅力です」（岡田さん）
PINGらしい高慣性モーメントに仕上げられた『i240』。シャープな美顔でやさしくグリーンを狙っていける
話を聞きに行ったのは「Victoria Golf御茶ノ水店」
5フロアに渡って最新のゴルフ関連ギアを揃える大型店舗。最新ギアに精通するスタッフが常駐し、スイングの悩みや要望を伝えながらクラブ選びをすることができる。
▪️所在地 東京都千代田区神田小川町2-4-14
▪️お問い合わせ 03-3219-2781
▪️営業時間 平日・土曜／11:00〜20:00 日曜・祝日／11:00〜19:30
撮影／近澤幸司 構成／田辺直喜
