ウェッジの形状を決める研磨作業の現在
より多様になった、ウェッジのソール形状
ショートゲームの名手として知られる、ジョーダン・スピースの使う60度ウェッジのバウンス角は4度。日本ではカスタム仕様のみ対応のタイトリスト『SM6 Lグラインド』というモデルだ。トレーリングエッジが大きくグラインドされており、シビアな入射角のコントロールが求められるウェッジといえる。
ツアープロはスピースのように、様々なライから技を使いやすくするために、ごっそりとソールを削って使用するケースが少なくない。一時期は、ソールを多面的に落として、バウンスも少なめにするのが流行し、市販されるウェッジもその影響を受けたものが多かった。
一般的なアマチュアにとっても、ソール幅が広く、バウンスも大きめだと、ミスに強く、バンカーからも出しやすいウェッジになる。そうしたやさしいウェッジと、プロの中でも名手が使うようなソールがグラインドされたウェッジのどちらもが販売され、結果的にソールのバリエーションは増えてきているというわけだ。
プロにとって、難しい状況からパーを拾ったり、パー5の3打目でバーディーチャンスにつけなければならないウェッジプレーの成否は死活問題。当然の事ながら、ウェッジの形状を選ぶ目もシビアになる。