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ガルシアをメジャー初勝利に導いた「高弾道・低スピン」のアイアンシャフト

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年4月17日 19時30分

“Made in Japan”シャフト、夢のグランドスラムへ

2016年全英オープン、2017年マスターズと、「MODUS3」が立て続けにメジャーを制した(Photo by GettyImages)

2016年全英オープン、2017年マスターズと、「MODUS3」が立て続けにメジャーを制した(Photo by GettyImages)

 ガルシアは、『N.S.PRO MODUS3 TOUR130』が出来る前は、非常に硬いシャフトを使用していた。ハードスペックのシャフトで、スピン量をおさえこもうとする意図があったようだ。

 スピン量過多で悩むゴルファーは、アマチュアでもこうして必要以上にハードなシャフトを好む傾向にあるようだ。たしかに、スピンは減るのだが、弾道が低くなりやすく、パフォーマンスが下がってしまう。力みやすいので、ますます急角度な入射角になることもあるだろう。

 スピン量が多すぎず少なすぎない適正量になり、なおかつ高い弾道を実現することで、メジャーで必要となる点で狙うアイアンショットが実現できるわけだ。プロとはレベルが違うものの、『N.S.PRO MODUS3 TOUR130』の特性が、アマチュアにマッチするケースは少なくないはずだ。
2016年全英オープンを制したヘンリック・ステンソンもモーダスシャフトの愛用者(Photo by GettyImages)

2016年全英オープンを制したヘンリック・ステンソンもモーダスシャフトの愛用者(Photo by GettyImages)

 昨年、石川遼が長年愛用したシャフトから、『N.S.PRO MODUS3』シリーズに変更したことが話題になった。現在、国内だけでなく、アメリカやヨーロッパでも『N.S.PRO MODUS3』シリーズを使う選手が急増している。ガルシアの使用する『TOUR130』だけではない。ステンソンが愛用する『TOUR120』の他、手元寄りの粘り感に特徴がある『TOUR125システム3』や、より軽量に仕上げた『TOUR105』の使用者も多い。

 また、市販品とは異なる挙動を持つプロトタイプシャフトを使う選手も少なくない。場合によっては、かつてガルシアがそうであったように、選手個々のリクエストにまで対応している。これは、最新の熱処理技術と独自の肉厚調整によって、シャフトの特性を自在に変化できる日本シャフトの技術がなせる技だ。

 全英オープン、そしてマスターズとメジャーを立て続けに制した、『N.S.PRO MODUS3』シリーズ。“Made in Japan”のシャフトが、グランドスラムを達成するのも、そう遠い未来ではないかもしれない。

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