安いのには理由（ワケ）がある。2万4800円（！）のクラブセット爆誕。
値段設定がおかしなことになっている「プラチナムゴルフ」。ちなみに同価格でレディスもあるとか
記者 「これがやらかしたクラブセットですね」
佐藤 「『クラブセット メンズ ゴルフクラブ9本セット プラチナムゴルフ』です！」
記者 「どっから製品名なのかよく分からないのはさておき、モノは良さげじゃないですか」
佐藤 「これでお値段2万4800円！」
記者 「やっす！」
佐藤 「なんかノリが通販番組っぽくなってきましたね」
記者 「それはこっちのセリフです。でもこれ、値段がおかしい。今どきの最新モデルだとアイアン１本で３万円するものだってあるのに……」
佐藤 「安いのには、ちゃんとした理由があるんです。まずはこのセット、ドライバーのヘッドがシャロー（平べったい）になっていて、ボールが上がりやすくなっています」
ドライバーはシャフトが44.5インチの短め設計で当たりやすい。ロフトが多めなので打球が上がりやすく、スライスが出にくくなっている
記者 「いいですね。ロフトが10.5°で多めなのも初心者向けだし」
佐藤 「そしてフェアウェイウッドがありません」
記者 「あ、ほんとだ」
佐藤 「よく言われるように、フェアウェイウッドって芝から打つクラブの中では一番長いから難しいじゃないですか。ドライバーと違ってティアップもできないし」
記者 「まぁ初心者は当たらないですよね。特にコースだと」
佐藤 「そうです。なので代わりにシャフトが短めで当てやすい、ロフト24°のユーティリティが入ってます」
ユーティリティはほどよく球が上がる、ロフト24°で設定されている。最初はこれ１本で十分
記者 「ユーティリティは１本だけなんですか？」
佐藤 「もしロフト20°のユーティリティをもう一本入れたとして、初心者が180ヤードと200ヤードの打ち分けとか、いりますか？」
記者 「いらないわー。今の自分（キャリア20年だけど腕前はポンコツ）でもいらないかも」
佐藤 「そうなると、ユーティリティと同じようなロフトの5番アイアンもいらないですよね」
記者 「いらない。女子プロどころか最近男子プロでも、5番アイアン使わない人いますよ」
佐藤 「そしてなんと、アプローチウェッジも抜いちゃいました」
記者 「それはやりすぎでは？ グリーン周りどうするの？」
アイアンは6I,7I,8I,9I,PW,SWの6本セット。ポケットキャビティ＆グースネックで球が上がりやすく、スライスが出にくくなっている
佐藤 「そんなこと言ってるからいつまで経ってもポンコツなんです。初心者のアプローチといえば、昔からピッチングでコロがすのが一番成功率が高い、って決まってるんです。青木功さんが『ゴルフはゴロフ』って言ってるじゃないですか」
記者 「若いくせによくそんなシブいネタ知ってますね」
佐藤 「ローバンスの単品ウェッジでふわっと上げて寄せるのは、シングルになってからでいいんです」
記者 「なるほど。それで9本セットなんですね。キャディバッグは付いてないんですか？」
佐藤 「キャディバッグは知り合いにもらってください。上級者だったらコンペ賞品でもらったいらないやつが家に転がってますから」
記者 「めっちゃ割り切った！」
ちなみにパターは大型ヘッドでまっすぐ打ちやすい形状。●社の製品によく似ているのは気のせいです
佐藤 「そこでご相談なんですが。このクラブセット、御社の力で松山に使ってもらえないですかね？」
記者 「そんな力はどこにもありません」
佐藤 「デシャンボーとかでもいいんですけど」
記者 「デシャンボーが使えちゃったら初心者打てないでしょ！」
〜The End〜
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