未来を切り拓いた原点 至高のシャフト『TPT』が誕生するまで
『TPT Golf』はスイスに本社を置くNTPT社が展開するゴルフブランドだ。『TPT』とは、「Thin Ply Technology(シン・プライ・テクノロジー)」の略称で、NTPT社が保有する極薄のカーボンを積層する特許技術そのもの指している。
NTPT社が製造する「Thin Ply」は従来のカーボンの半分の薄さで、均一な構造が可能となる。高速ヨット、航空宇宙、モータースポーツの分野や厳しい品質基準を持つ高級腕時計に採用されている。
「TPT Golf」は2016年に設立。2017年には、従来の手巻き製法が持つ「不均質性」を解消する『TPT』シャフトの第一弾『BLUE』シリーズを発表した。
ゴルフ界では、元世界ランク1位のメジャー覇者が『TPT』を採用したことで一躍話題に。さらに2022年になると、世界ドラコン大会で“軟らかいのに正確に戻る“『TPT』の存在に選手が気づき、優勝者が続出した。
そして2023年には、軽量ながら低トルクで、飛距離性能に優れた『NITRO RANGE』が発売となった。この時期にはL.A.B.Golfのトルクフリーパターのシャフトに『TPT』が採用されたことがさらなる人気拡大につながった。今年に入り、完全に真円で低トルクのパターシャフト『PULSE(パルス)』シリーズを発表。フレックスと打感の異なる3モデルをラインナップしている。
唯一無二の“自動製法”が意図せぬネジレを排し、極限の正確性を生む
『TPT』はいかにして特別なのか。その答えは、従来の手巻きで生まれる誤差を排し、完全に機械化された“自動製法”にある。
一般的にシャフトは職人による手巻きで製造される。しかし、手巻きでは15〜20の部材を重ねて成型する必要があり、どうしてもシャフトに無数のスパイン(段差)が入り、シャフト中心軸に対して、3〜6度ほどの繊維の向きのズレが生じる。これはスイング中に想定外の“ネジレ”を生む原因になる。
プロは選りすぐったプロトタイプのシャフトを使うことがあるが、これは“手巻きの誤差”が生じている証明だと言えるだろう。
一方、『TPT』は独自の機械による自動巻き製法を確立。通常の半分の薄さで、テープ状に成型されたカーボンシートを芯金に寸分の狂いなく均等に巻き付けることを可能にした。スパインは巻き始めと終わりの2か所のみで、シャフト軸に対する繊維の向きのズレも0度。スイング中に起こるネジレが極限まで少なく、狙い通りのインパクトを実現できるシャフトなのだ。
独自の自動製法によって実現した圧倒的な精度は、ツアーやドラコン競技など、極限の環境の中で真価を発揮する。
スパインを排し、シャフト業界の常識を覆した『TPT』は、すでに多くの選手に愛用されている。その性能の優位性は、世界のゴルフ競技で「89勝」を挙げた実績が証明している。
ツアープロコーチ大西翔太「選手に『TPT』を薦めます」
多くのメーカーから毎年のように新作シャフトがリリースされる中、『TPT』は製品を乱発しない。唯一無二の製法が生み出す性能への自信と独自の美学がそうさせるのだ。今回はそんな『TPT』シャフトを、さまざまなヘッドスピードの男女プロや年配の経営者まで幅広くアドバイスする大西翔太コーチに試してもらった。
まず大西が目を奪われたのは、彼も所有する高級機械式腕時計『リシャール・ミル』を彷彿とさせる質感だ。ゴルファーにとって所有する悦びのある「唯一無二のデザイン」と話す。
しかし、『TPT』の本質は、卓越した“中身”にある。大西が驚いたのは、個体差を排したことで生まれた圧倒的な再現性だ。
「軽硬シャフトは、どうしてもヘッドが少し遅れて右にバーンと飛ぶイメージがありました。でも、『TPT』は必ず戻ってきてくれます。『NITRO RANGE』も、『POWER RANGE』もミスのブレ幅を最小限にしてくれると感じます」(大西)
特筆すべきは、重圧がかかる場面で“飛んで曲がらない”性能だ。
「とにかく再現性がいい。ミスに強く、振っても合わせにいってもコントロールが利きます。信頼できるシャフトだと『ミスしたときは自分が悪い』とはっきり認識できます。その確認作業ができると強い。この潜在能力を解放できる性能は唯一無二のものです」(大西)
「良いものは良い、悪いものは悪い」を明確に伝える大西は、選手だけでなく、多くの経営者からも一目を置かれる存在だ。そんな彼は『TPT』を「道具にも一切妥協を許さない本質を知る人に相応しいシャフト」と評した。
軽硬の『NITRO RANGE』が13モデル、安定の『POWER RANGE』が14モデルと細かな重量帯を用意。SやRといった一般的なフレックスではなく、「Hi/14〜21」、「Lo/14〜19」などの数字で表記される。
「2つとも想定外のネジレがないからミスしたときの曲がりを吸収してくれて特に両サイドOBのホールで安心して打てそうです。それに、この豊富なラインナップですから必ずベストが見つかりますね」(大西)
また、パター用シャフトの新作『PULSE』も年初に登場。海外で話題になっている。
スイスの叡智が生んだ「薄層テクノロジー」、完全に機械化された自動製法で生み出される『TPT』シャフトには、これまでの常識を覆す確かな性能が備わっている。本質を知る人が試せば、その再現性の虜になることだろう。