ミズノが、自ら「バケモノ級」と評する3月6日発売の新作ドライバーをお披露目。開発期間は実に3年。発売を1年延期してまで完成度を高めた、まさに”勝負をかけた”『JPX ONE』シリーズが発表された。
最大の特徴は、東レの独自技術であるナノアロイを世界で初めてフェースに採用した点。衝撃を受けると柔らかくなる特性を持ち、同社史上最高レベルのボール初速を実現したという。海外大手メーカーが次々と新作を投入する中、ミズノが”台風の目”となる可能性を秘めた意欲作だ。
今回はミズノブランドアンバサダーである女子プロの稲垣那奈子、仲村果乃、寺岡沙弥香、男子プロの三島泰哉(たいが)の4名が、新ドライバーとフェアウェイウッドの性能を語った。
ドライバーは2機種をラインアップ。小ぶりで操作性を重視した『JPX ONE SELECT』と、投影面積が大きく、やさしさを追求した『JPX ONE』だ。
昨年ともにツアー初優勝を挙げた稲垣は『JPX ONE』、仲村は『JPX ONE SELECT』を選択。ナノアロイフェースの打感について、両者は口をそろえて「吸い付くような感覚」と表現する。ただし柔らかすぎることはなく、インパクトの芯はしっかりと感じられるという。また、ヘッド形状を選んだ理由について、稲垣は「構えたときの安心感」、仲村は「スマートで構えやすい」と話す。
また、昨年、国内男子の下部ツアー「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI」で初優勝を挙げた三島は、「初速が明らかに上がり、今まで使ってきたドライバーより飛ぶ」と飛距離性能を高く評価した。
ティショットで常に全力で振るタイプだという寺岡も、「120%で振っても曲がらない。打感も良く、安心して振り切れる」と語った。
さらに、4選手とも口にするのが「ミスヒットへの強さ」だ。チタンフェースの場合、局所的に変形するのに対し、ナノアロイフェースはフェース全体が大きくたわむ。その結果、エネルギーロスが小さくなり、どこで打っても高初速が担保される。これはアマチュアにとっても大きな恩恵になるはずだ。
なお、ドライバーこそ発売を延期したが、フェアウェイウッドはすでに1年前に完成。プロトタイプとしてツアーで支給され、すでに実戦投入している選手も多い。
フェアウェイウッドを得意とする三島は、「フェアウェイからはしっかり球を上げられるし、ティショットではアゲインストでも吹け上がらず、強い球が出る。非常にバランスの良いヘッド」と評価。稲垣と寺岡も「安心感があり、しっかり飛んでくれる」と好感触だ。仲村は「曲がるイメージがなく、上げやすい。打感も柔らかくて、フェアウェイウッドへの苦手意識がなくなった」と語った。
創業120周年という節目に完成させた渾身のシリーズは、契約プロからの評価も上々。アイアンの名門として確固たる地位を築いてきたミズノだが、ドライバーでは海外ブランドに後れを取ってきたのも事実だ。“勝負をかけた”この『JPX ONE』が、今シーズンのツアーシーンを席巻する存在となるかもしれない。(文・齊藤啓介)