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“オープンフェース”で“右足を引く” マスターズ王者は変則的ではなく、伝統的な『テキサス流』【勝者のスイング】

“オープンフェース”で“右足を引く” マスターズ王者は変則的ではなく、伝統的な『テキサス流』【勝者のスイング】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年4月11日 12時36分

25歳のスコッティ・シェフラー(米国)の優勝で幕を閉じた今年のマスターズ。シェフラーは2月の「WMフェニックス・オープン」でツアー初優勝を挙げた後、出場した直近6試合で4勝という快進撃を続けている。3月下旬の「WGC-デル・テクノロジーズ・マッチプレー」で優勝してから世界ランキング1位に立ち、ドロー有利と言われるオーガスタでフェードを武器に戦ったシェフラーのスイングを、堀琴音らを指導する森守洋氏に解説してもらおう。
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シェフラーは右足を引きながら、ボールを打つ【連続写真】

シェフラーのスイングは変則的に見えますけど、『ザ・基本』ともいえる伝統的な動きをしています。ジャック・ニクラストム・ワトソンのような雰囲気もある。グリップはスクエア。風が強いテキサスで育ったからなのでしょうか、アップライトに(手元を高く)クラブを上げていきます。この辺はシェフラーと同じテキサス大の先輩、ジョーダン・スピースに似ていますよね。もっとも、最近スピースはトップを低く改造していますが。

絶対左に曲げたくないのか、スイングプレーンに対してフェースはオープンに使っていきます。そこが変則的と言われる要素の1つかもしれません。その証拠に、シェフラーのトップはフェースが正面を向く。フェースをシャットに(閉じて)使うダスティン・ジョンソンなんかはトップでフェースが上を向きます。

切り返しではタイガー・ウッズのように左へのバンプ(腰を左にスライドする動き)が入って、頭を残してインパクトするので、ドローヒッターっぽい動きをしているんですけども、フォロースルーはスピースと似ていて、一気に腕を返さないように抜いていく。それでフェードボールを打っている。おそらくインパクトエリアでフェースを閉じるのが嫌で、そうなっていったんだろうなという成長過程も見て取れます。ジュニアの頃はドローを打っていたと思います。

ダウンスイングまでは基本に忠実だし、伝統的な動きなんですけど、抜き方はテキサス出身のベン・ホーガンやスピースの要素が入る。

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