松山英樹に続くのは? 『アジアアマ』で若き選手たちが“得るもの”「世界で戦うためのいい体験」
10月3~6日に開催される「アジア太平洋アマチュアゴルフ選手権」のリモート記者会見が、17日行われた。そこで出場選手が大会の意義などを語った。
配信日時:配信日時: 2024年9月17日 07時00分
2009年に第1回大会が開かれた「アジア太平洋アマチュアゴルフ選手権」で、日本勢は2010、11年と連覇を成し遂げた松山英樹、18年の金谷拓実、そして21年の中島啓太とここまでに4勝を挙げている。今年は10月3~6日に静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで第15回大会が開かれるが、そこに日本からは最多の10人が参加することになる。
優勝すると来年の「マスターズ」、「全英オープン」出場権が得られこともあり、アジアのアマチュア選手たちにとって特別な大会のひとつなのはもちろんだが、その大舞台は若者たちにどんな“効果”を与えるのか? 出場者のひとり、中野麟太朗(早大3年)は、17日に行われたリモート会見で「将来、世界で戦うためのいい体験」とそれを表現した。
ロイヤル・メルボルンGC(オーストラリア)で行われた昨年大会にも出場し、28位。ただ中野はこれを「苦い思い」と振り返る。それでもしっかりと今に生きる糧にしてきた。例えば、海外コースで味わった強風のなかでのプレーもそのひとつだ。
「あそこまで風が強く、グリーンも硬いなかでのプレーは初めて経験しました。どういう球が必要かを考えるきっかけになった。僕は球が高いので、風に負けてしまう。そのなかでどうやってスコアメイクするかを学んだ。グリーンに乗らないなかでパーを拾える技術もなかったことを、アジアアマで痛感しました」
この大会は初日に「81」と苦しむと、最終日こそ「70」を記録したが、60台は一度もなく優勝争いに絡むことはできなかった。「飛距離は問題ないと気づいた。自分より飛ぶ選手もいたけど、平均でみるとそこまで問題ないと」。強化するポイントが明確になったのは、こういう“気づき”がいたるところに散りばめられていたから。今春にはニュージーランドで1カ月ほど「武者修行」し、ウィークポイントの強化に乗り出した。「上達できたと思います」。そんな自信も芽生えさせるきっかけになった。
会見には歴代覇者の金谷も出席。「(日本勢)みんなに頑張ってもらいたい」と後輩たちにエールを送ったが、当時を思い出し、「優勝してマスターズ、全英に出場するチャンスをもらえた。プロになるうえで必要なものをたくさん経験させてもらいました」と話した。いわば金谷は“最高の成果”を得たひとりだが、それ以外にも「今、活躍している選手と競い合って、友達になったり仲間として今でも当時の話をする」など、コミュニティ形成においても大きな効能を感じている。そのため後輩たちにも、「他の選手と交流して、たくさん仲間を作ってほしい。プロとしてそういう選手たちと戦うチャンスもくる」とアドバイスを送る。
松山もここで得たチャンスを生かし、マスターズの舞台で11年にローアマ、そして21年の優勝というサクセスストーリーを歩んできた。「アジアアマで勝ってマスターズに出ることが今年の一番の目標」と話す中野をはじめ、10人の選手たちもその背中が大きな目標になる。
中野は「プロになって戦う準備も最終段階に入っている。また強くなりたい」とも話す。今年は10年以来の日本開催。「(太平洋クラブ御殿場コースは)何回も回ってきました。マネジメントについては進んでいる」とコース攻略にも自信を示す。前回の悔しさと、マスターズ&全英への期待を力に、3年ぶりの日本勢優勝を目指していく。
【出場を予定する日本勢10人】
福住修
古瀬幸一朗
小林翔音
丸尾怜央
松井琳空海
本大志
中野麟太朗
佐藤快斗
隅内雅人
豊島豊
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