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「来週はない…今どうにかしないと」 原英莉花はひさびさの“QT”で必死のカムバック

米国女子ツアーの来季出場権をかけた2次予選会がスタート。原英莉花は日本勢最上位の21位タイで滑り出した。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年10月18日 09時09分

<LPGA Qスクール(予選会)セカンドステージ 初日◇17日◇プランテーションG&CC(米フロリダ州)◇ボブキャット・コース=6543ヤード・パー72、パンサー・コース=6363ヤード・パー72>

いよいよ、海外挑戦のスタートラインに立った原英莉花は、雲ひとつない青空が広がるなか、ボブキャット・コースの10番からファーストショットを放った。しかし、それは左に曲がってラフへ飛び込み、ボギーにつながってしまう。これがその後の展開を占うかのように、序盤からショットが思うようにコントロールできなかった。「調子はずっとあまりよくなかったですね」。13番も落としたが、それでも上がった時には1アンダー。地力を見せつけた。

進化した原英莉花のドライバースイング【動画】

苦しい場面を支えたのがアプローチだった。ボギーのあとの11番で今度はセカンドショットがグリーン左のラフに落ちたが、ショートサイドのピンに対しきっちりと1メートル以内に寄せた。続く12番パー3も、ティショットがグリーン右に飛び、傾斜下に。しかしこの20ヤード弱のアプローチもフワリと寄せて、立て続けのナイスパーセーブとなった。

ラウンドは行わず練習のみに時間を充てた前日は、アプローチを何度もチェック。「埋まるようなバミューダ芝なのでライによっては難しい。昨日も入念に練習したのでイメージを出して打つことができました。フィーリングがよかった」。持ち味のショットではなく小技で作った流れ。ゴルフの幅を感じさせる18ホールだった。

原にとっては、日本ツアーに参戦するために受けた2017年以来となるQTの戦い。このステージ2から最終予選会のQシリーズには40位タイまで進むことができるのだが、優勝ではなく、ボーダーラインとの駆け引きを意識する難しさについてはこう話す。「来週がないので、“来週につながるように”とかではなく、今どうにかしないといけない。調子がいい、悪いに関わらずスコアを作らないと」。一点集中。まさにそんな考えにリンクするような初日といえた。

「コースと向き合うことに集中して、順位ではなく自分ができることを精いっぱいをやろうと思ってます」。開幕前から、2つのコース通じての特徴でもある目の強いグリーンには警戒心を示していた。「読みが難しいので、そこまでたくさんバーディを獲れるイメージもなかった」というのも本音だ。最終9番では「もったいなかった」と1メートルのバーディパットを外す後味の悪さも残ったが、「自分のフィーリングとマッチさせるよう、この後の練習でやっていきたい」と、修正を施していく。

「風が吹いて難しくなると、(イメージと結果の)ズレが大きくなる。その幅を小さくしたいので、しっかり調整します」。苦しいなかでも必死にスコアメイクし、21位タイで滑り出した。これが“最終予選進出につながるように”、2日目以降も気持ちを引き締めてプレーする。(文・間宮輝憲)

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