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ダイヤモンド世代のルーキー・吉澤柚月が“裏街道”から大まくり 「プロの世界」で感じた緊張

JLPGAファイナルQTは、第3ラウンドが終了。今年のJLPGAプロテストに合格したばかりの吉澤柚月の小指に光るリングは、稲見萌寧からのプレゼントだった。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2023年12月1日 07時00分

44位→17位に急浮上。吉澤柚月が裏街道から大躍進した
44位→17位に急浮上。吉澤柚月が裏街道から大躍進した (撮影:福田文平)

<JLPGAファイナルQT 3日目◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6421ヤード・パー72>

最終プロテストに合格したばかりのルーキーが、ボーダーラインを飛び越えてきた。2003年生まれの“ダイヤモンド世代”吉澤柚月が5バーディ・1ボギーの「68」でプレー。裏街道のトータル2オーバー・44位タイからトータル2アンダー・17位タイに浮上し、来季前半戦フル出場圏内(35位)で最終日へと向かう。

小指にキラリ! 稲見萌寧からの贈り物【写真】

初日は前半に「40」を叩き「74」と出遅れたが、そこから右肩上がりに巻き返してきた。「初日はプロテストとも違う緊張感があって、前半から体が動かなかった。迷いながら打つのをやめようと思ったら、ショットがだいぶ戻ってきてくれました」。QT突破に向けて『3日目終了時点で20位以内』という目標は無事にクリア。「きょうはやるしかないと思っていた。頑張りました」と笑顔を弾けさせた。

プロテストとも、ファーストQTとも違う緊張感を、葛城では味わっている。「プロテストはアマチュアの試合だと思っていけたので、硬くならず、いい緊張感だった。今回はプロの試合。自分では気づかなかったけれど、硬くなっていたのがプレーに出てしまっていた」という。例えば風への対応についても、アマ時代であればオーバーを叩いても“良し”としていたところが、「プロの世界ではそれは通用しない」。より緊迫した、レベルの高い争いに身を置いていることを実感し、思わず気を引き締める。

今年のプロテスト合格組、同期も好成績で最終日へ向かう。2位には高校3年生の18歳、菅楓華(すが・ふうか)、9位に宋佳銀(韓国)、15位にベイブ・リュウ(台湾)。ボーダーライン付近で奮闘している選手もいる。「すごいなと思う。でも人と比べるよりは、自分が上に行くしかない」。刺激としながら、まずは自分のプレーに集中していく。

今年、3度目のプロテスト挑戦で晴れて合格した吉澤。その左手の小指に輝く指輪は、日本ウェルネススポーツ大学の先輩で、憧れの稲見萌寧から合格祝いとしてプレゼントされたものだ。チャンスを引き寄せ、願いを叶えるとされている“ピンキーリング”とともに、運命の最終日に挑む。

そして最後にひとつ。吉澤の下の名前『柚月』は、ひらがなで『ゆづき』。「そこだけお願いします(笑)」と言い残して、笑顔で取材を終えた。来シーズンの活躍のまえに、顔と名前をぜひ覚えておこう。(文・笠井あかり)

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