<アムンディ・エビアン選手権 2日目◇10日◇エビアン・リゾートGC(フランス)◇6479ヤード・パー71>
『絶対、入った!』。16番パー3でティショットを放った直後、勝みなみの鼓動がグッと高まる。PWでの一打はグングンとピン方向へ飛び、カップ手前でワンバウンド。「(風が)左から右だったので、ちょっと左に出して曲がってくれればいいな」。まさにイメージ通り。しかし無情にも、ボールはカップの右をすり抜け、ピン奥わずか40センチの位置で止まった。
「多分、(一度は)入ったと思う。後で映像で確認したい」。そう言うと、母・久美さんが撮影したスマホの動画を見て、その場で“ビデオ判定”するほど。惜しい一打だった。
16番のティイングエリア後方には、ポルシェのEV車『カイエン・エレクトリック』が飾られている。これは、このホールに懸けられているホールインワン賞の賞品で、ベーシックモデルでも1335万円という超高級車だ。最初にここでホールインワンを達成した選手に与えられ、もし勝が決めていればゲットする権利が発生していた。「めっちゃ(意識)してました!」というのも当然だ。
それでも2日目は4バーディ・1ボギーの「68」でトータル4アンダーの18位タイまで浮上。残り2日間で首位とは7打差と、逆転圏内につけた。最初のバーディだった6番パー4は「17~18メートルはあった」という上りのスライスラインを決めた。「今年一番重い」という“低速グリーン”で、「とにかく強く打つ」ことを徹底し続け、追い風に乗った。
1300万円超のホールインワン賞はお預けになったが、賞金総額910万ドル(約14億7800万円)の大会で、優勝者は136万5000ドル(約2億2000万円)を手にすることができる。2位の岩井明愛、3位タイの西郷真央など、上位に日本勢がひしめく状況で、そのひとりにもなれる位置だ。「日本にいいニュースを届けられるように」。16番での“リベンジ”も意識しながら、優勝争いに食い込んでいく。(文・間宮輝憲)
