<フォーティネット・ファウンダーズカップ 3日目◇21日◇シャロン・ハイツG&CC(カリフォルニア州)◇6542ヤード・パー72>
1.5メートルほどの下りフックラインを惜しくも外し、バーディフィニッシュとはならなかった。それでも西村優菜は5バーディ・1ボギーの「68」とスコアを伸ばし、トータル6アンダー・18位タイで最終日を迎える。
「悔しさが半分あるかな」。この日、パーオン率88%(16/18)と安定感のあるショット力を見せた。それだけに「もう少し決めたかった。パッティングで打てていないところもありましたし、調整が必要」と課題を挙げる。
「下って上るみたいなシチュエーションが多い」グリーンでは、下りのタッチを優先するあまり打ち切れない場面も目立った。それでも、多くの選手がスコアを伸ばす展開のなかで、「しっかり伸ばしていかないといけないシチュエーションで、60台を出せたのは良かった」と手応えも口にする。
この日は精度の高いパーオン率に加え、フェアウェイを外したのも4回だけ。密度が高くボールが沈みやすいラフに行った上がり2ホールでは、高い技術力を見せた。17番パー3では、「跳ねたところが悪くて」とティショットがグリーン奥のラフへ。ピンまで約20ヤード。砲台気味の難しい状況だった。
「グリーンまで少し上っていて、入ってから下りだったので、しっかり上げなきゃいけない」。粘り気のある芝からヘッドをしっかり振り抜き、フワッと上げたボールは1メートルにピタリ。パーセーブにつなげた。「(ラフから)柔らかく打つのは練習でやっていた」と、準備の成果を発揮した。
最終18番は左ラフへ。ボールは沈んだ難しいライだったが、「アイアンよりユーティリティのほうが出るイメージはあった」と6番アイアンと6番ユーティリティ(UT)で悩み、6Uを選択。右手がシャフトに触れるほど短く持ち、コンパクトなスイングでフェアウェイへレイアップした。
一般的にラフからはアイアンを選びやすい。ウッドやユーティリティはソール幅が広く、芝の抵抗を受けやすいためミスにつながるイメージがあるからだ。しかし西村は「(ロング)アイアンのほうが芝にひっついてしまう」と、ネック部分に芝が絡み、フェースが返って左へ行くミスが出やすいという。
ユーティリティは、アイアンに比べて重心が深く、フェースの開閉が起きにくい。さらにソール幅が広いため、ソール全体で芝を受ける形になり、ネックが引っかかって急激にフェースが返る動きが出にくい。
短い距離を確実に出すだけなら、ショートアイアンやウェッジでのハーフスイングも選択肢になる。ただ、パー5の2打目のように少しでも前進したい場面では、ユーティリティのほうが飛距離と再現性の両立がしやすいということだ。
「カットに入れるんですけど、UTのほうが上からガツンといける。カットに打ってもフェースが返ることはあまりない」
インサイドインの軌道ではヘッドが低く長く芝の中を通るため、芝との接触時間が長くなる。一方で西村や行うカット軌道は、ボールに対して斜め上から入り、斜めに抜けるため芝との接触時間が短くなる。
その結果、芝に負けずにヘッドが抜けやすくなる。「もちろんゴロっぽくなるんですけど、出せればOK。アイアンで左に行ってしまうよりは、UTのほうがいいと思っています」。
この日は「ウェッジやショートアイアンを持てるホールはバーディチャンスにつけられた。その分もう少し入れたかった」とショットへの手応えと、パットへの課題。その両方を感じた一日だった。
「いいところも反省もある。ショットは良くなってきているし、バーディが取れるゴルフになってきている。そこをしっかり決めきれるようにしたい」。成長を実感しながら迎える最終日。ショット力を武器に、さらなるスコアアップを狙う。(文・高木彩音)

