米国女子ツアーを主戦場にし、国内ツアー通算2勝、海外女子メジャー「全米女子オープン」2勝を誇る笹生優花が、5日からの2日間、ジュニアイベント「YUKA MEET&GREET~5周年記念イベント~」を静ヒルズカントリークラブ(茨城県)で開催した。
先週の海外女子メジャー「AIG女子オープン」(全英)で12位に入り、同イベント前日に帰国。時差ボケを調整する間もないスケジュールだったが、疲れを感じさせない笑顔を見せた。
6回目を迎えた今回は、国内ツアー2勝・米ツアー1勝の宮里美香に加え、米ツアー出場経験を持ち、現在は米ツアー中継のラウンドリポーターを務める片平光紀さんも参加した。節目の5年目となる今年は、初めて2日間の日程で開催。参加した小学4~6年生の10人はコース内のホテルに宿泊し、ゴルフ漬けの時間を過ごした。
初日の午前には、恒例のマンツーマンレッスンがドライビングレンジで行われた。笹生に加え、宮里と片平さんからも直接指導を受けられる濃密な内容となった。
笹生のジュニア一人ひとりとの“向き合い方”も、強く印象に残った。まずは悩みに耳を傾け、その課題に的確にアプローチする。ドライバーの弾道が低いことに悩むジュニアには、スイング中の手元の使い方を修正するよう助言。すると、わずか一打で弾道が改善し、ジュニアは大きく目を見開いて笑顔を見せた。
指導はスイングだけにとどまらない。アドレスにも目を向け、まずは普段の構え方を確認。体がターゲットより右を向いていたため、ボールがつかまり過ぎていることを指摘した。「アライメントを見直そうか」と、ターゲットに対して体とボールが平行になる仕組みを丁寧に説明し、構えに入るまでの歩き方など、細かな動作にまで落とし込んでいた。
グリップについても、年齢や現在の課題を踏まえ、将来を見据えて助言する。握り方を整えるだけでなく、その後の練習方法まで丁寧に伝える姿からは、その場限りの修正ではなく、成長につながるきっかけを届けようとする意図が感じられた。
さらに、クラブのチェックも怠らない。3番ウッドが上がらないと悩む女の子に対し、ショットを数球確認すると「スイングではない」と判断した。フェースを見つめながら「ロフトは14度ぐらいですか?」と父親に質問。現在のヘッドスピードなどに対し、ロフトが合っていないことを見抜いた。
「無理に球を上げようとする」ことで、アドレス時に右肩が極端に下がる癖もついていたため、肩の傾きを修正した。さらに、自身の3番ウッドを手渡して「打ってみて」と促すと、ボールはきれいに高く上がった。笹生のクラブは女の子が使用していたものよりロフトが寝ており、ロフト角の違いによって弾道が大きく変わることを、その場で体感させた。
「ロフトがないクラブを無理に打たないほうがいいです。それによってスイングに影響してしまいます」
自身のジュニア時代のロフト角も引き合いに出しながら、適切なクラブ選択を提案。父親もその説明に納得し、クラブ変更を決断した。短い時間の中で、ヒアリングからスイング、用具に至るまで総合的にアプローチし、ジュニアと家族を巻き込みながら課題を解決していく姿があった。
