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“森再生工場”フル稼働! 柏原明日架、4年ぶり復活Vへの立役者

“森再生工場”で復活の兆し。柏原明日架が4年ぶりの3勝目へ視界良好だ。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2023年10月7日 18時34分

柏原明日架が“森再生工場”で4年ぶり優勝を狙う
柏原明日架が“森再生工場”で4年ぶり優勝を狙う (撮影:福田文平)

<スタンレーレディスホンダ 2日目◇7日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6590ヤード・パー72>

柏原明日架が7バーディ・1ボギーの「66」をマークし、首位と2打差のトータル9アンダー・4位タイと好位置につけた。2019年に年間2勝を挙げたが、その後、成績は下降線をたどり、昨季はついにシード落ち。QTを経て出場している今季もここまでメルセデスランキング63位と苦戦が続くが「秋になると調子が良くなるんです」。久々の優勝争いに胸を高鳴らせた。

柏原明日架がドレスに着替えたら【写真】

今季の大きな変化はコーチを付けたこと。これまでは父・武道さんがコーチを務めてきたが、昨年12月に森守洋(もり・もりひろ)コーチの門を叩いた。「父と私は性格がほぼ同じ。だからこそぶつかり合うし、同じことで悩んでしまうんですけど、森さんは真逆なんです」。完璧を求め、100点のゴルフができても、ダメなところを探してしまう柏原親子に対して、森コーチは「成績が出なくても『ここが良かった』と言ってくれる。予選落ちが続いている時でもずっと『勝てるよ』と言ってくれたのが心強い」。森コーチの存在はメンタル面でも柏原の支えとなっている。

一方、技術面では「力むポイントが違うと教えてもらいました」。これにより、ドライビングディスタンスは昨季の234.78ヤード(59位)から245.91ヤード(19位)に大幅アップ。シーズン序盤は飛距離アップに戸惑い、マネジメントが噛み合わなかったが、ここに来てようやく慣れてきたところ。「オフに取り組んできたことを“バーン”とコースでできる方ではないので、秋になってから調子が上がってくるんだと思います」。今季は開幕から5試合連続予選落ちを喫したが、8月以降の9試合では予選落ちが2試合でトップ10入りは2回。成績を見れば、着々と調子を上げてきているのが分かる。

55位に終わった先週の「日本女子オープン」最終日はホールアウト後に優勝争いをテレビで観戦した。「普段から仲良くしている(菊地)絵理香さんと、復帰して活躍している原(英莉花)ちゃんの優勝争いは自分と重なる部分があって。私もここで戦いたいなと刺激をもらって、すごくいいイメージで今大会に臨めていると思います」。久々の優勝争いに向けて、心技体の準備は整った。

森コーチの下では、原江里菜や柏原と同い年の堀琴音がシード落ちから復活を果たしてツアー優勝を遂げている。プロ野球の名将、故・野村克也さんの「野村再生工場」ならぬ「森再生工場」で柏原も復活優勝を目指す。(文・田中宏治)

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