<台湾ホンハイレディース 初日◇12日◇ザ・オリエントゴルフ&カントリークラブ(台湾)◇6720ヤード・パー72>
新婚の鶴岡果恋にとって、伴侶の存在は文字通りゴルフに好影響を与えている。
うねるグリーンに加え、台湾特有の強風。108人中、アンダーパーがわずかに5人というコースで、鶴岡は2アンダーをマークし、3位で滑り出した。「開幕時期にこんなに調子がよかったことはない。どこが特に…というわけではないけど、全体的にいい」。その表情からは自信がうかがえる。
初めて訪れたという台湾のラウンドは、ピンまで残り60ヤードから58度のウェッジで50センチにつけて奪った1番のバーディから始まった。6番では7メートル、8番では3メートルとパットも仕事をし、13番パー3では「入ればよかったのに~」という30センチにつけるショットで、4つ目のバーディも記録した。
この春の好調ぶりには、理由がある。そのひとつに、オフに取り組んできた「苦手」と話すアプローチへの意識改革を挙げた。「これまでは感覚だけでやってきた」という寄せだが、クラブ契約を結ぶブリヂストンの担当者からの助言が、目からウロコだったという。
「これまでは58度で開いて打ったらこれくらいに止まるかなぁみたいに、“かなぁ”が多かった。全部、感覚でアバウト。でも、番手によって計算すれば、止まる位置は見えてくるし、数字はウソをつかない。そんなこと全く考えてこなかった。アプローチのやり方を習得しました」
さっそく、フライヤーでグリーン奥にこぼした3番では58度を握り、さらにグリーンコンディションも加味して計算。残り13ヤードから、“OK”の位置につけた。まだ完璧とは言えない。だが、「ビビらず、失敗しても、挑戦してよかったと言える週にしたい」と、この考え方をしっかりと落とし込んでいくつもりだ。
そして、好調のもうひとつの要因と考えているのが、最愛の人の存在だ。2年の交際期間を経て、昨年12月25日にオリックス・バファローズ所属のプロ野球選手・来田涼斗外野手との結婚を発表。「(結婚したことで競技への)気持ちはあまり変わらない」というが、オフは野球場で“合同自主トレ”を行うなど、その動きには変化があった。
練習法もゴルフと野球を融合。100ヤード先の夫をピンに見立て、鶴岡がウェッジでフライを打ち、それを夫が捕球する練習では距離感を養った。また野球バットでの素振りやティバッティングも積極的に行い、「安定して飛距離が出るようになった」とも話す。
痛感したのは「野球とゴルフは体の使い方などが似ている。通じるものがありますね」という部分。お互いアスリートということもあり、シーズンが始まると会えるのは月に1、2回程度だというが、「向こうが調子いいのに、自分が悪かったら悔しい。夫婦ですし、競技も違うけどライバルです」と、いい刺激をもらえる存在だ。新たなアプローチ術を身につけた鶴岡が、“夫唱二人三脚”でプロ9年目の初優勝を目指していく。(文・間宮輝憲)
