<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 3日目◇12日◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川県)◇6755ヤード・パー72>
ディフェンディングチャンピオンの金澤志奈にとって、カットライン上のトータル4オーバー・53位で予選を通過し、裏街道の10番から3日目をスタートしたことは、決して本意ではない。だが、この日ばかりは「特別な一日になりました」と目を輝かせた。
その理由は、“師匠”ともいえる申ジエ(韓国)と同組になったから。今年も「CAT Ladies」第1ラウンドで一緒にプレーするなど、ツアーで同じ組になったのはこれまで10度あった。しかし、この日は予選通過人数の兼ね合いもあり、初めて2人1組のツーサムに。早朝のクラブハウスでは2人がハイタッチをするシーンも見られた。
2人が知り合ったのは15年以上前のこと。金澤が中学3年生ごろから師事する、日本ツアー1勝の金愛淑(キム・エイスク)を通じて縁ができた。合宿をともにするなど、ジエは金澤の成長に欠かせない存在といえる。昨年の選手権で金澤がツアー初優勝を挙げた時にも、抱擁で喜びを分かち合った。特別な大会で過ごした特別な一日だ。
実戦のなかで見る元世界1位のプレーからは、学ぶことも多かった。「ジエさんは練習でも試合でも、同じようにプレーしている。そういう姿を見て、私も真剣に取り組めたらと思っています」。いつまでも、その背中は教科書になる。
ともに「72」のラウンドで伸ばすことはできなかったが、クラブハウスに戻る際には、ジエが熱心に金澤にスイング面のアドバイスを送った。アテストを終えた後には、その場で臨時のレッスン会を行う姿もあった。その表情はお互い真剣だ。
最終日は別々の組になったが、“ジエ塾”の教えをコースで体現したい。(文・間宮輝憲)
