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結果も内容も昨年のリベンジ成功 桑木志帆が見せた意地とうれし涙「私はしっかり打てる」

悲願のツアー初優勝。桑木志帆が昨年のリベンジに成功した。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2024年7月1日 08時00分

悲願の初優勝で大粒の涙を流す桑木志帆
悲願の初優勝で大粒の涙を流す桑木志帆 (撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 最終日◇30日◇戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)◇6697ヤード・パー72>

昨年の18番グリーンでは“悔し涙”を流した桑木志帆だったが、今年は満面の笑みで両手を上げた。表彰式のインタビューのときにこぼれたのは“うれし涙”。赤いジャケットを着て臨んだ優勝会見ではリベンジV&ツアー初優勝を遂げたいまの感想を聞かれ、「素直にうれしい。一番うれしいです」と笑顔で喜びを表した。

誇らしげに優勝トロフィーを掲げる桑木志帆【写真】

昨年プレーオフで負けた舞台で、今年初の優勝争いに挑んだ。だが、緊張はあまりない。「いつも通り。スタートの2、3ホールは(緊張を)したけど、18番に近づくにつれてなくなった」。気持ちを落ち着かせ、プレーに集中ができた。

出だし1番パー4では、2打目をピン奥6メートルにつけると、ファーストパットを1メートルほどカップオーバーさせる。そしてしっかり返しを沈めてパー発進。その後も届かずに入らないようなパットはなく、“強気”を貫いた。

「気持ちも出ていました。去年はショートが多かったので、周りのひとからも結構ショートだね…とか、打てないと勝てないみたいなことをネットでも見ていました(笑)。そういうのは自分も悔しかったので、私はしっかり打てるんだって」。昨年の敗因としっかり向き合い、今年は真逆の攻め方を徹底。結果だけでなくプレー内容でもリベンジに成功した。

さらにメンタル面でも成長を実感する。「去年はすごいマイナス思考になったとか、いろいろ思って回っていたら、メンタル面も技術面もかなり成長した」。ラウンド中になにかミスが起きたりすると不安になったりネガティブな考えをしたり、焦りがでていたが「意外とガツガツいかなくても安全にバターをしっかり決めればいい」。無理のないマネジメントをすることで、フラットな気持ちで18ホールを完走した。

昨年大会で2位になったあとも「北海道meijiカップ」(2位)、「NEC軽井沢72ゴルフ」(5位タイ)、「CAT Ladies」(3位タイ)、「TOTO ジャパンクラシック」(2位タイ)となかなか勝てない日が続いた。「次こそは勝ちたいって思いながら毎試合プレーしていて」。今年も自分以外の選手が初優勝を飾る姿を見て悔しい思いをしてきた。「いい報告ができたのですごく安心しました!」。ホッとした表情を見せ、クシャっと笑った。

勝てなかった歯がゆさは、今回の優勝につながるプロローグに過ぎなかったのかもしれない。去年の無念を晴らした21歳の“本編”はここから始まる。(文。高木彩音)

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