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昨年失速で苦い記憶「あまり最終日のことは…」 鶴岡果恋が“鬼門克服”で上位目指す

昨年の最終日は苦い記憶。鶴岡果恋は5打差の5位から頂点を目指す。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2024年3月31日 09時00分

鶴岡果恋は昨年の悔しさを晴らしたい
鶴岡果恋は昨年の悔しさを晴らしたい (撮影:福田文平)

<ヤマハレディースオープン葛城 3日目◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6455ヤード・パー72>

昨年の最終日、単独首位から13位タイに沈んだ鶴岡果恋はトータル5アンダーの5位タイと今年も優勝圏内で最終日を迎える。心もスコアもアップダウンを少なくすることをテーマにパー狙いに徹した第2ラウンドは、2バーディ・1ボギーの「71」。首位と5打差と逆転Vにはビッグスコアが求められる最終日も、同じ意識で上位フィニッシュを狙っていく。

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「ティショットも、アイアンも安定していたのできょうはすごくいいゴルフができました。5メートルぐらいのチャンスがどこかで入っていれば、最高という感じでしたね」。大きくスコアを伸ばせたわけではないが、クラブハウスに引きあげてきた鶴岡は納得の表情。強風のなか、フェアウェイを外したのは1回、パーオンを逃したのも3回と言葉通りの安定した内容だった。

意識したのは毎ホール、パーを狙っていくこと。「バーディを狙うから空回りしちゃうんですよね。バーディもボギーも気持ちのアップダウンがあるけど、パーは安心、安定。チャンスについた時は狙っていきますけど、ショットではがっつかないように心掛けました」。前半で3パットのボギーが1つあったものの、気持ちを乱すことなく、落ち着いて後半の連続バーディで取り返した。

昨季はこの大会の他にも、何度か初優勝のチャンスがあったが、いずれも最終日に失速。「あまり最終日のことは考えたくないな」と苦笑いしつつも、この日と同様にパー狙いに徹することは決めている。「首位とは5打差なので気楽に行きます。目指せ今季初トップ10、目指せトップ5です」。これまでの苦い経験から優勝を意識しないことが、逆に優勝への近道と悟ったのだろう。

悪天候によるコースコンディション不良で中止になった29日(金)は、コース外の練習場で調整。パッティング練習はホテルの部屋で金属製のレールを使って行った。「ホテルでパッティングをするのはいつも通り。できる事をやっておかないと不安ですからね。何回とか、何分とか、ノルマを作るとつらくなるので、しばらくやったらテレビを見て、また気が向いたらやってという感じです」。3日目の夜も同じようにボールを転がして過ごしたはず。あとは最後まで無欲のゴルフを貫くだけだ。(文・田中宏治)

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