<ヨネックスレディス 最終日◇7日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6483ヤード・パー72>
プロ2年目の吉田鈴が、新潟でツアー初優勝を挙げた。最後のウィニングパットを決めると笑顔、笑顔。一粒の涙も流さない、晴れやかな勝利だった。
「優勝したら涙が出るのかなという気持ちはありました。プロになるまでちょっと時間もかかったし。でも景色は違いましたね。最後まで気の抜けない展開だったので、やりきったなっていう気持ちが先に来ました」
2024年に4度目の挑戦でプロテストに合格。足踏みする時間も長かっただけに、感情がこみ上げてもおかしくはないが、「思ったより冷静でした。色んなことが込み上げてくるのかなとも思ってました」。本人にとっても意外な結末。その理由は「初優勝ではなくて、もっと勝ちたいっていう思いがあった」からだ。
それでも、今季の女子ツアーにとっては、大きなトピックになった。吉田は、今季13試合目にしてようやく誕生した初優勝者に。昨季はツアー史上最多となる12人の初優勝者が誕生したが、今年はここまで“ゼロ”と真逆の様相を呈していた。
初優勝が最も遅かったシーズンは1997年の開幕から22試合目。8月の「新キャタピラー三菱レディース」でプロ4年目の坂東貴代が最終日に2打差を逆転した。次が90年の19試合目で、今年の13試合目は、2003年の11試合目を上回る史上3番目の“スローペース”だった。
吉田はここから2勝目、3勝目を目指すことになる。だがスタイルは崩さない。優勝時に見せた笑顔も、再びプレー中は“封印”することになりそう。
「アスリートとして私はあまり一喜一憂したくない。バーディを決めても普通の顔をしてる方が、相手としては気持ち悪いと思う。あえて隠してプレーするのが私のスタイル。それが私の今の形になってるのかなと思います」。ポーカーフェースの22歳は、ここからも冷静に目指すべき姿に向かっていく。
