<アクサレディス 事前情報◇26日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6539ヤード・パー72>
開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」で自己最高の12位タイに入ったプロ4年目の皆吉愛寿香。自身2戦目となった「Vポイント×SMBCレディス」は初日89位と出遅れたが2日目以降に巻き返して25位タイに入るなど、今季飛躍を感じさせる。
「今までドライバーに不安があったのですが、ことしはそれが無くなりました」と笑顔で話す。昨年、下部のステップ・アップ・ツアーで年間ランキング2位に入り、今季前半戦の出場権を獲得。オフに出会った1本のシャフトがドライバーの苦手意識を払しょくした。
皆吉が使用するヘッドはピンの「G440 LST」。シャフトはUSTマミヤの「アッタス スピード」。アッタス史上最軽量で実はレディスやシニア向けに作られたシャフトだ。2種類あるが、より軽量で軟らかい「F1」を使用。重量は36グラム。フレックスはオリジナルの羽マーク1つで表されているが、「R」の下の「A」より軟らかい「L」相当。まさにレディスシャフトだ。
「最初は軽いな、大丈夫かなって感じだったんですけど、振ってみたらタイミングがめっちゃ合うんです。ヘッドスピードも上がりましたし、高さも出るようになって10ヤードは伸びました。連戦でも全然疲れないです」。ヘッドスピード42ⅿ/sの皆吉は、普通に振って240ヤードは飛ばせるようになったという。
ワッグルをすると、ぐにゃぐにゃにしなる。「軟らかいけど、変につかまったり、当たり負けすることはないです」。軟らかいシャフトはしなり戻りのタイミングがズレると、つかまりすぎたり、右にすっぽ抜けやすいが、このモデルはそれがないというから不思議だ。
「今までドライバーはインパクトで合わせるように振っていて、余計に曲がっていました。このシャフトは振れば振るほど真っすぐいくので、振れるようになりました。ヘッドの最高の組み合わせです」と曲がらないヘッドと“ヤワカル”シャフトが奏功している。
もともとは別メーカーの「5R」のシャフトを使用していた。テークバックが浅目の皆吉にとって「シャフトが棒に感じてしまって…。しなる方がいいなと思っていました」。ボールの高さも出ずに、ヘッドもピンのつかまりのいいモデルの「MAX」を使っていたほど。
「アッタス スピード」にいきついたのは、一人のアマチュア選手の存在だった。昨年の「SkyレディスABC杯」で史上7人目の下部アマチュア優勝を遂げた後藤あいだ。後藤はレギュラーツアーの「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」の大会期間中に行われるJLPGA公認の「ドライビング女王コンテスト」で277.8ヤードをマーク。並み居るプロを抑えてアマチュアで初めて女王の座についた。そんなドラコン女王が「アッタス スピード」を使用していることに気が付いた。
「優勝した翌週(ECCレディス)一緒に回ったんです。そでこれを使っていました。めっちゃ飛んでて、振るのに曲がらないです」。ヘッドスピード46ⅿ/sほどの後藤が気持ちよく振る姿を見て、「あの子のスピードで振れているから私も絶対に振れる」と確信してメーカーにお願いしてテストを開始したという。
10歳でゴルフを始めて今年5月で26歳。人生初のレディスシャフトになるがドライバーの苦手克服につながった。「振れば振るほど曲がらない」という不思議な“カルヤワ”シャフトは、今後ツアーで流行するかもしれない。(文・小高拓)
