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完全復調が目前の尾関彩美悠 前週の失速を教訓に“同じ轍は踏まない”

尾関彩美悠は終盤苦しむも「70」。上位戦線に踏みとどまった。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2024年4月21日 09時00分

尾関彩美悠は首位と4打差で最終ラウンドを迎える
尾関彩美悠は首位と4打差で最終ラウンドを迎える (撮影:鈴木祥)

<フジサンケイレディス 2日目◇20日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6494ヤード・パー71>

15番パー4からの終盤4ホールでボギーを3つ重ねた。「後味が悪いです」。顔をしかめた。それでもスコアを1つ伸ばしてトータル4アンダーの4位タイは首位と4打差。優勝争いに踏みとどまった尾関彩美悠は「でも、ショットは悪くないので」と自分を納得させるように言葉をつなげた。

尾関彩美悠がドレスアップしたらこうなる【写真】

17番パー3はカラーから3パット、18番パー4は「いい手ごたえだった。もう1ヤード手前だったら」というラフからピンに真っすぐに向かった2打目がグリーン奥のバンカーにつかまった。同じ2003年度生まれの“ダイヤモンド世代”で首位を走る竹田麗央に1打差まで迫った直後の失速。不満は残るが、昨年使用していたアイアンに戻して首位発進した前週の「KKT杯バンテリンレディス」から復調気配のショットに、もう不安はない。

この日のバーディは5個。10番パー4は残り108ヤードの2打目をピンそば2メートルにつけた。9番パー3をボギーとした直後の「すごく大きかった」と自賛したショットで奪ったバーディだった。そこから12番パー5、14番パー4でスコアを伸ばした。

ダイヤモンド世代は前週の竹田で5人目の初優勝者が誕生し、トータル10勝に到達した。尾関はルーキーイヤーの22年に川崎春花に続く同世代2人目の初優勝を果たしたが、足踏みをするあいだに4勝の桜井心那、2勝の神谷そら、そして今季絶好調の竹田らを追いかける立場になった。

前週は2打差の2位から出た最終日に今季自己ワーストタイの「77」と崩れ、18位タイに終わった。「気持ちを切り替えられずに、自分のゴルフができなかった」。22日には千葉で開催される「全米女子オープン」の予選に初めて出場する。午前7時10分ティオフ予定の1日36ホールの戦い。気持ちよく全米切符に挑戦するためにも、同じ轍は踏まない。(文・臼杵孝志)

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