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渋野日向子を抜くツアー新記録樹立も…山下美夢有はメジャーで再びの惜敗 竹田麗央とのポイント差は約634ptに

最終日最終組をプレーした山下美夢有は3位に終わり、今季初優勝はまたもお預けとなった。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2024年9月29日 17時22分

<日本女子オープン 最終日◇29日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県) ◇6845ヤード・パー72>

メジャー3冠をかけトップタイからスタートした山下美夢有だったが、ビッグタイトルには手が届かなかった。3バーディ・4ボギーと1つスコアを落とし、同組でプレーし優勝した竹田麗央に3打及ばず。トータル7アンダーの3位という結果に終わった。

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「バーディを取って耐えるゴルフができなかった。もったいない」。バーディが来てもボギーで失う。そんな流れが止まらなかった一日を、サバサバと振り返る。左奥に切られたピンの根元を果敢に狙うショットを放った4番パー3など、序盤から攻撃的な姿勢は貫いた。それは本人も「きょうも攻めのゴルフはしていた」と認める部分だ。一時はシーソーゲームの様相も呈していたが、それでもなかなか伸ばせない展開のなか、ライバルに先を行かれた。

この4番ではそこからグリーン奥のバンカーにボールがこぼれたように、いいショットが実を結ばない不運も目立った。「チャンスにつく回数が少なかった」。紙一重のプレーが、いい方向に転がっていかなかった。

「ショートゲームもあまりよくなく、そのあたりでスコア作りができなかった」。際どいラインを攻めれば、当然ながらリスクもでてくる。今大会前まで『76.6187%』のリカバリー率や、『58.8235%』のサンドセーブ率、さらに『1.7313』の平均パット数(パーオンホール)などで1位を並べるショートゲーム巧者だが、そこにわずかな狂いが生じ、これがスコアを伸ばせない原因と振り返った。

最終日は「73」という結果に終わり、今年5月の「RKB×三井松島レディス」第1ラウンドから続いていた、連続オーバーパーなしラウンドも『32』でストップ。しかし、先週の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」終了時点で『29』にして、渋野日向子が2019年に打ち立てた1位の記録に並んでおり、今大会でツアー新記録を達成した。この大利根では初日にも『113ホール』の連続ボギーなし新記録も樹立。勝利のないシーズンにあって、やはり安定感は随一だ。

メジャー連勝を果たしたメルセデス・ランキング1位の竹田は、この試合でも400ptを獲得し累計を3042.05ptまで伸ばした。山下も180ptを上積みし、2407.90ptで2位をキープしたが、その差は634.15ptまで広がることに。今季残り8試合。3季連続女王に向けて、そろそろ反撃の狼煙(のろし)を上げたいところ。

2022年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、22、23年の「JLPGAツアー選手権リコーカップ」に続き、史上最年少記録更新がかかったメジャー3冠達成は、来年までお預けに。これで12試合連続のトップ10入り。連続でトップ10に入りながら、その間に優勝がない、という“珍記録”も、ト阿玉(台湾)が持っていた11試合のツアー記録を更新する形になってしまった。

1打差で惜敗した「ソニー 日本女子プロ選手権」に続き、またしても竹田の優勝を見届けることに。「スコアがあまりよくなかったので、耐えるゴルフができていれば」。こんなうれしくない連鎖は、すぐにでも断ち切りたい。(文・間宮輝憲)

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