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原英莉花をメジャー連勝へと導いた“闘争心” アスリートにとってのメンタルとは【記者の目】

原英莉花をメジャー連勝へと導いた“闘争心” アスリートにとってのメンタルとは【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年12月1日 12時00分

もともと原は、ナイスプレーをしたときには派手なガッツポーズを繰り出し、ミスが出たときには悔しさを素直に表現するタイプの選手。無観客が続いた今年も、グリーン上でその拳を力強く握る姿は変わらなかった。そうやって自らを鼓舞しているように。

またコロナ禍で大会中止が続いていた5月に行われたリモート会見では、試合がないことで改めて「私はゴルフが好きだけど、勝負、戦うことが好きなんだ」ということに気づいたとも話していた。試合中、赤いウェアを着ない原は、その理由について以前「闘争心が出すぎるから」と話していたが、“出すぎなければ”闘争心が勝利を目指すうえでの重要な原動力になっているようにも感じる。

これ以外にも今年の宮崎カントリークラブでは、アスリートのメンタルに関する話が印象深かった。渋野日向子は今年の自己最高位を更新する3位で大会を終えた後、「少し前よりもポジティブに考えることができるようになった。それで1打、2打は減らせるんだなと思えた」と不振脱却の理由を精神面に求めていた。米国ツアーに参戦し、こちらも苦しい時期を経験した河本結も、この1年を振り返り「アメリカで自分のキャパシティを超えることがたくさん起きた時のメンタルコントロールが下手だった。来年はそこを改善したい」と話した。

ショットへの不安を抱えていた原が、「開幕前に重点的に練習し、様々なバリエーションを頭にいれていた」ティフトン芝からのアプローチを巧みに寄せ、「これまでにあまり経験してこなかった」コーライグリーンでしびれるパーパットを何度も沈めて優勝へと進んでいく姿は“新境地”だった。そして日頃培ったその技術、ひいては実力を発揮するうえで不可欠となるプロアスリートの精神面も同時に垣間見ることができた4日間だった。(文・間宮輝憲)

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