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メジャー覇者という重圧よりもショットの狂いが… 渋野日向子の全英連覇を阻んだもの【次週国内復帰戦】

メジャー覇者という重圧よりもショットの狂いが… 渋野日向子の全英連覇を阻んだもの【次週国内復帰戦】

配信日時:2020年10月23日 15時00分

巻き返しを狙った2日目はバーディが先行し流れに乗るかに見えたが、その後は6ボギー・1ダブルボギーの「78」。バーディチャンスにつけることができなかった。

この2日間は、グリーンを狙うショットの距離感と左右のブレに苦しんだ。「しっかり体を止めずに回転することができれば、まっすぐ飛ぶのに、手元や体が浮いて、しっかり体をねじれていない。練習場ではいい動きができるのに、試合になると自分が思ってもない動きをしてしまう。コントロールできていない状態縦距離も合っていない」。大会後には、しばらく悩み続けているというアイアンの悩み、思い切り振れない苦しみを明かした。

2日間を通じてフェアウェイキープはそれぞれ10回、11回とティショットに関しては問題がなかった。ところが、2日目の7番パー4で喫したダブルボギーが、アイアンショットの不調を象徴する場面だった。フェアウェイから放たれたショットは、右からの強い風に流され、視界にも入っていなかったであろう左の深い急傾斜のラフまで運ばれた。ここで3打目は“ほぼ空振り”。厳しい表情が笑顔に変わることはなかった。

攻めたい気持ちとは裏腹に、アイアンが思い切りよく振り切れない。パーオンも2日間をとおして50%に低迷し、パッティングも「30」、「33」という結果に終わった。チャンスをつくれずにピンチで守り切れない。そんな厳しい状況の中で戦った渋野は、どう感じていたのか。

「これからも(全英優勝者として)名前は残っていくのでクヨクヨしていられません。もっと頑張って練習しないといけないと思いました。メジャー全制覇はブレずに追いかけたい。何年かかるかは分かりませんが、長い時間をかけてでも達成できればと思っています」と気丈に話したが、逆に言えば、リンクスの勉強は十分にできたことになる。

この悔しすぎる経験は来年以降のリンクスに生きる。そして、2週間の苦しい時間を経て、次に向かうは米国本土。渋野にとって、またしてもはじめての舞台となる米ツアーの本場だ。「この2週間で足りない部分を全部見つけた感じがする。いつまでも『経験、経験』とは言っていられないです」。2週間のオフで本来の姿を取り戻し、次戦のメジャー「ANAインスピレーション」での雪辱を誓った。

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