最終日は「パットが全然入らなくてストレスがたまりました」と話していましたが、その鈴木プロのプレーを見ていて思い出したことがあったんです。はじめて鈴木プロと話をしたのが14年大会の練習日だったな〜、と。11番として使用されているホールのティ横でたまたま出会いました。別の選手の取材を終えたところでしたが、ステップ・アップ・ツアーに優勝したばかりで出場していたルーキー。アマチュア時代から活躍していた選手ということは知っていたので、こちらから話しかけてみました。
まだういういしい感じで話してくれたのが懐かしく感じられます。照れながら、「パターが一番得意です」と小さな声で控えめに自己アピール。残念ながらその大会は予選落ちに終わり、試合中のコメントも聞くことはできませんでした。ところがその後、なんとなくですが鈴木プロのことが気になり、注目するようになりました。そのキッカケがこの川奈でした。
その5カ月後にメジャーでツアー初優勝。賞金女王に2回も輝く選手になるとまでは思っていませんでしたが、その後も大会で会えば話をするようになり、気付けば日本ツアーの頂点。『あのときの20歳の選手がここまで来たのか』と勝手に親ごころのような感じで見るようになっていったというわけです。
今季は残念ながら、まだ鈴木プロのプレーを見ることができませんが、来年の川奈でまた再会し、優勝争いを取材したいものです。(文・高桑均)

