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プロゴルファーも社会に目を向け、もっと発言を!【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

プロゴルファーも社会に目を向け、もっと発言を!【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

配信日時:2019年3月26日 18時00分

プロアスリートは、そのスポーツだけに従事することが求められ、社会貢献活動をした時だけ、手放しでほめられる。それ以外の政治的、社会的発言は歓迎されない。そんな風潮はもうやめにしてほしいものだ。「そんな余計なことを考えずに、ゴルフ(あるいはほかのスポーツ)の練習だけしていればいいんだ」などと言う者のことは、たとえどんな立場であれ、疑ってかかったほうがいい。ものを考えない人間が増えることで得をする側の人間だからだ。

プロアスリートも社会の中で生きている人間であり、その実績から強い発言力を持っている。そのことを十分に自覚し、責任を持ったうえで、何事にも自分の考えを持ち、必要な時には発言する。そんな当たり前のことをもっとするべきではないのか。どんな社会問題も他人ごとではない。例えば、今回、例に挙げた訴訟のことを考えれば、結婚して名前が変わることが、プロアスリートにとっていいことかどうかを考えるべきだ。一般的に結婚すると女性が名前を変えることの方が圧倒的に多い。現在では通り名として名前を変えずにプレーを続ける者が多いとはいっても、本名はそうではない。つまり、免許証もパスポートも名前は違うし、子供がいれば、子供と通り名は違うことになる。そのために、実務的にも、精神的にも、面倒なことを乗り越えなくてはならないことになる。

では、通り名など使わずに、名前を変えたままプレーをすればいいのか?これもまた、プライバシーをさらすのが当たり前、という前提によったものであり、今の時代と逆行している。

夫婦別姓云々という問題は、実は、将来結婚を考える人間にとって、男女問わず、誰でも身近になる話なのだが、昨日の東京地裁の残念なニュースを気に留めたプロアスリートがどれほどいただろうか。

もちろん、社会情勢、経済情勢など、自分たちに直接関係するニュースは、日々あふれている。これを知ろうともせず、自分の仕事であるスポーツばかりしているようでは、まともな社会人とはいえない。発言までいくと、ハードルはより高くなるが、欧米のアスリートにとっては自分のスタンスを明らかにするのはごく普通のことだ。当然、発言そのものが批判されたり、議論の対象になったりはするが、発言したこと自体を攻める風潮はどこにもない。それは、非民主的な制度の下で行われることだ。

昨年以来、論議を呼んでいる女子ツアーの放映権問題についても、選手達が発言するまでにはずいぶん時間がかかった。これほど、自分たちの身近な問題なのに、なかなか表立って発言できない。LPGAに質問をぶつけたり、そのことを表に出したりするには、勇気が必要だったのだろう。「私たちにはよくわからない」というエクスキューズがあったからだろうか。だが、自分たちの職場くらい、自分たちで守らなくてどうする。「わからない」ではすまされない。

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