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【LPGA新人戦 選手紹介】稲見萌寧「究極に追い込まれたら“何とかなるかもしれない”と思える」

【LPGA新人戦 選手紹介】稲見萌寧「究極に追い込まれたら“何とかなるかもしれない”と思える」

配信日時:2018年12月6日 07時55分

中学の頃から、関東ジュニア、日本ジュニアで好成績を残し、本人いわく「高校1年まではずっとイケイケでした」。レギュラーツアーに出場し、上位でローアマを獲得することもしばしば。高校2年時の2016年からナショナルチーム入りしたが、同年の途中から初めてのスランプを経験する。「体が出来上がる前なのに、飛ばしにこだわって、スイングが定まらなくなってきた。240ヤードと飛ばないほうではなかったのですが“もっと!”って。悪いながらも最低限の結果を残してる、という状況でした」。

自分自身への手ごたえがつかめないまま迎えた初のプロテスト受験年。4月の第1次予選は「不安しかなかった。とりあえずコースに対応できるプレーを心がけよう」と腹を決めたことが功を奏し、トップ通過。6月末の第2次予選では、徐々に復調傾向となり、ここでもトップ通過。順調に関門をパスしていったが、不安な気持ちは晴れない。「昔から“2次をトップ通過したらファイナルで落ちる”というジンクスを聞いていました。“ここまで順調ならファイナルを通るのは当たり前”という気持ちが生まれて、メンタル面が揺さぶられてしまうのかな、って。だからこそ“実力さえあれば、ジンクスなんて関係ない!”という気持ちの強さはしっかりと持とうと思っていました」。

実際、最終テストでは苦戦した。最初の2日間を「66」「68」とし、トータル10アンダーと貯金を作ったが、3日目は「72」と伸ばせず。最終日は、スコアを崩し、最終18番を迎えた段階でトータル7アンダー。「最後のホールで3mのバーディパットが残って…正直、その時点で“落ちたな”と思いましたけど“これだけは入れないと!”という気持ちで決めました」。結果的にはこの1打が決め手となり、20位タイに滑り込んだ。「結果がわかったときは、嬉しいというよりもホッとしました」。

プロデビュー戦は2週間後の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」。初日68位タイと出遅れるも、2日目には最終9番ホールでバーディを奪取し、滑り込みで予選通過。最終日に「66」をマークし、11位タイと上位フィニッシュ。「デビュー戦は予選落ちしたくない!と思っていました。最近、究極に追い込まれたら“何とかなるかもしれない…”と思えるんですよね(笑)」。

アマチュア時代からアイアンが強みで「全部入れていく気持ちで!」と、セカンドショットでの攻めの姿勢が持ち味だが、「いまの課題はティショットを安定させること。調子いいときと悪い時の差をなくさないといけない。とにかく出るからには予選落ちだけはしたくない。少しずつの経験の積み重ねが大事なので」。目標を聞くと“安定したシード選手”。安易に優勝という言葉を出さないところに、地力をしっかりと固めていきたいという意思を感じる。

ちなみに性格は「なんでもかんでもバサッと言っちゃうタイプ。裏表を作ることはイヤなので。ナーバスになることもありますが、悪い方向に考えてもどうしようもない。“やるしかない!悪いなりにできることもある”って切り替えられるほうだと思います!あと記憶力だけはすごくいい(笑)」。確かに、話していても、自分の過去の出来事や感情がスラスラと言葉にでてくる。頭のなかの整理を上手くできるタイプなのだろう、ということがわかった。

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