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“序盤のスパート”が奏功した申ジエの勝負勘 初シードを手繰り寄せた2人の選手のヒミツは?【辻にぃ見聞】

“序盤のスパート”が奏功した申ジエの勝負勘 初シードを手繰り寄せた2人の選手のヒミツは?【辻にぃ見聞】

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2018年9月11日 12時08分

大会レコードとなるトータル16アンダーをマークし、後続に9打差をつけた申ジエ(韓国)の完勝劇で幕を閉じた先週の「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」。断続的に続いた雨が多くの選手を苦しめるなか、ジエがその強さを発揮し、公式戦2連勝を飾った。その大会を上田桃子らを指導する辻村明志コーチに詳しく聞いた。

【写真】熱線の模様を写真でプレーバック!

■序盤からの“スパート”で手にしたビッグタイトル
3つ目となる日本のメジャータイトルを獲得したジエ。そのポイントは「2日目にあった」と辻村氏は指摘する。

この日はコースに強い雨が降り続く状況のなか、午前組がスタート。しかし、ジエがティオフする午後には、晴れ間が差し込み、数時間前の光景がウソのような変貌を遂げていた。「午前組のアン・ソンジュ選手が出した3アンダーと、午後組のジエ選手の6アンダーは同じくらいの価値があります」と辻村氏が言うように、スタート時間によるコンディションの差は大きかった。

「この時点で、すでに決勝ラウンドの2日間は雨と予報されていた。さらにジエ選手は初日が午前組、2日目が午後組という組み合わせも踏まえ“今日が勝負所”とみていたはず」

そうジエの心中を推察した。そして、「ことごとくショットがピンに絡んでいた」とそのラウンド内容を称賛した。「マラソンで言ったら10km地点で引き離しにかかったようなものです。アクセル全開といった感じでした」。この“勝負師の勘”がビッグタイトルを引き寄せた。「逆の展開だったら、ジエ選手はオーバーパーだった可能性も十分ある。でも、これがゴルフなんです」。ゴルフは自然との戦いという言葉を具現化したような試合が生み出した“勝負のあや”。それを見抜いたジエが、そのまま逃げ切って、優勝を果たした。

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