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河本力はドラコン選手に“負けて勝つ”?「あっちでは僕が勝っていたので(笑)」

「ドラコン」で3位に終わった河本力。「あっちでは僕が勝ったので…(笑)」

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2023年7月1日 17時51分

5割の力で315ヤード!? 河本力は敗れたものの、豪腕ぶりを見せつけた。
5割の力で315ヤード!? 河本力は敗れたものの、豪腕ぶりを見せつけた。 (撮影:福田文平)

<長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 3日目◇1日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178ヤード・パー72>

第3ラウンド終了後に行われたツアーNo.1飛ばし屋決定戦『セガサミーカップ ドライビングコンテスト』。ツアー屈指の飛ばし屋で、現在ドライビングディスタンス1位に立つ河本力、同7位の蝉川泰果は、ツアー競技とドラコン競技の二足のわらじを履く櫻井勝之の前に敗れた。

やっぱり楽しい飛距離対決 みんな目が輝いています【大会フォト】

実はこのドラコンが行われる前に石川遼に優勝予想をしてもらった。「ぶっちゃけ櫻井さんのほうが飛ぶのかなと思っていたんですけど、試合中のドライビングディスタンスだと2日目が終わった段階では力のほうが上にいて、正直ビックリしました。お互いに試合ではフルスロットルで打ってないと思うので、どのくらい隠し持っているか(笑)。それが楽しみです」と話していた。

3日目に石川と河本は同組でプレーし、その飛ばしっぷりを“再確認”。また、石川にとって櫻井は杉並学院高校時代の1つ先輩となる。どちらの飛距離も知ったうえで、2人の勝負になると予想した。2日目までのドライビングディスタンスを比較すると、1位は河本力の335ヤードで、2位は櫻井勝之の326.75ヤードだった。

今回のドラコン対決では、持ち球3球のうち一番飛んだボールを記録として採用。フェアウェイ以外は記録としてカウントされない。ドライバーはツアーと同じ46インチ以内。結局、1球目に325ヤード飛ばした櫻井が優勝。2球目に312ヤード飛ばした蝉川は4位で、優勝の期待がかかっていた河本は、1球目は右ラフ、2球目は左ラフで記録なし。3球目にようやくフェアウェイを捉えたものの、315ヤードで3位に終わった。

この結果について河本と蝉川はどう思ったのか。「飛ばす能力に関してはドラコン選手の櫻井さんが一番だと思うので、やる前から2人で『ダメだね』って話をしていたんですよ」と河本がいうと、「いやいやいやいや、力君は勝つつもりでしたよ」と蝉川が笑いながら突っ込む。すると河本は「運がなかっただけで勝てるっすよ」と言い直す。

ドラコンの会場は18番ホールで、グリーンのほうからティイングエリアに向かって逆打ちする。きょうの風は右からのアゲインストで、フェードヒッターの河本と蝉川には不利な条件だった。「僕は低スピンなんですけど、力くんの場合はスピンが多いのでアゲインストでは不利なんですよね」と蝉川が言うと、「ドローを打てないと飛ばないから、ドローを打ちたくて」と河本も悔しそうだ。

試合では飛距離よりも正確性が大事のため、100%では振ってない2人。普段はどのくらいの力加減で打っているのかを聞くと、「いつもは8割くらいで振っていて、(ドラコンでは)リミッターを外して頑張って振りました」と蝉川。それに対してツアーNo.1の飛ばし屋、河本は驚きの発言をする。「試合は5割くらい。もうちょい低いかもしれないです」。

河本の飛距離が伸びなかったのにも理由がある。「1球目は100%で振ったんですけど、右ラフに外れて。100で振ったらダメだと思って、2球目は8割で振って左ラフ。1球も(フェアウェイに)入らなかったらプロゴルファーとしてダセーなと思って、最後の3球目は試合と同じ5割で入れにいきました」と明かす。

櫻井は逆に1球目は入れにいって、3球目のマン振りは右ラフで記録なしに終わっている。結局、2人のリミッターを外した数字は、わからずじまいだった。ちなみに、46インチ縛りではありながら、櫻井は試合とは違うやわらかいシャフトを使い、河本と蝉川は試合と同じクラブを使用していた。

最後は「ドライビングディスタンス賞を見ておいてください。あっちでは(櫻井に)僕が勝っていたので(笑)。負け惜しみですけど」と言って会場をあとにした河本。でもやっぱり気になる。リミッターを外したら、いったい何ヤード飛ぶの?(文・下村耕平)

【ドラコンの結果】
優勝 櫻井勝之 325ヤード
2位 杉原大河 323ヤード
3位 河本力 315ヤード
4位 蝉川泰果 312ヤード
5位 清水大成 304ヤード

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