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平均パット1位で優勝したジュビック・パグンサン 2日間同組のアマ優勝者も驚き「機械のようでした」

ジュビック・パグンサンのすごかったところを、2日間一緒に回ってアマチュアの部で優勝した平野大樹さんに聞くと?

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2023年5月22日 08時30分

プロの部で優勝したジュビック・パグンサン(左)と、アマチュアの部で優勝した平野大樹さん
プロの部で優勝したジュビック・パグンサン(左)と、アマチュアの部で優勝した平野大樹さん (撮影:上山敬太)
9番パー5のティショットを待つ間に談笑するパグンサンと平野さん

9番パー5のティショットを待つ間に談笑するパグンサンと平野さん (撮影:ALBA)

<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 最終日◇21日◇取手国際ゴルフ倶楽部(茨城県)◇東コース(6804ヤード・パー70)>
 
1打差の単独首位から最終日をスタートしたジュビック・パグンサン(フィリピン)は前半あきらかにいらだっていた。ドライバーは大きく曲がることなくフェアウェイをとらえ、次々とピンに絡ませるもパットが入らない。

スタートホールこそ4メートルを沈めてバーディを奪ったものの、ペタピンにつけた短いパー4の3番と、グリーン手前のバンカーから1.5メートルに寄せた9番パー5を除けば、短いチャンスをことごとく外した。それでも同組でパグンサンを追っていた蝉川泰果が伸び悩み、下から一気にまくってくる選手もいなかったことから、後半は着実にバーディを積み重ねて逃げ切り、2021年の「〜全英への道〜ミズノオープン」以来となる2年ぶりのツアー2勝目を挙げた。

「ベリーベリーハッピー。優勝することができてとてもうれしい。そして日本で2勝を挙げることが夢でしたので、これを達成することができていま幸せな気分です」と喜びを語った2011年のアジアンツアー賞金王。12年から日本ツアーに主戦場を移し、もう10年以上となる。

「ここは第二の故郷だと思ってプレーしている。食事もおいしいし、非常に便利ですし、フィリピンが生活の拠点ではあるけど、日本を愛している」。試合があるときは日本に来て、試合のないときは家族の待つフィリピンに帰る生活をずっと続けてきたが、コロナの渡航規制が緩和されたのを機に、今月から家族も日本に来て一緒に生活するようになった。

2年前の初優勝のときは自らバッグを担いで回り、今週も電動カートを押してキャディをつけずにプレーしたパグンサン。「私にとって今は帯同キャディを探すのが難しいので、それが理由。全部自分でやるのが好きなので、帯同キャディをつけてもつけなくても変わらない」とキャディがいないことはまったく苦にしていない。

相談相手がいないため、独り言で何かをつぶやきながら自分の世界に入ってプレーしていたが、途中は土日の2日間を同組で回ったアマチュアの平野大樹さんと談笑するシーンもあった。4年間米国にいた経験があって英語が堪能な平野さんは「プレー中のメンタル面で良いときや悪いときは何を考えているの?とか、どうして日本ツアーに来たの?と聞けてすごく楽しかった」と話している。平野さんとの会話が緊張感のある試合の中で、パグンサンのリズムを良くした要因の1つかもしれない。ちなみに、平野さんはアマチュアの部で大会2連覇を達成している。

勝因について聞かれると、「今週はドライビング、アイアン、パッティングがとてもよかった。今週からドライバーもアイアンもウェッジもパターもすべて新しいクラブで臨んで、それが成功した」と話す。今大会からクラブ提供を受けるタイトリストのクラブを一新。14本全部新しいというから驚きだ。よっぽど調子が悪いときを除いて、プロがシーズン中に総取っ替えするのはあまり聞いたことがない。

4日間の平均パットは「1.5417」で1位。そのパターも今週初めて投入したものだ。「トーナメントの会場は毎週変わるので、グリーンの形状や特質に合わせて、パターを選ぶのがこだわりです。今週タイトリストさんがスコッティ・キャメロンのニューモデルを渡してくれて感触が良かった」と、ブレード型のパターが取手国際GCのグリーンで威力を発揮した。

平野さんもパグンサンのパッティングが参考になった様子で、「パッティングのときの集中力が勉強になりました。リズムが毎回一定ですし、パターを打つときのルーティンも決して急がないですし慌てない。ルーティンが本当に一定でした。機械のようでした」と話している。それについてパグンサンは「毎日練習することだよ」と笑う。

今月11日に45歳を迎えたとは思えないほど若々しい。さすがに老眼も入ってきたが、「300ヤード先のボールはちゃんと見えるし支障はないです」と衰えはあまりない。体力の低下を防ぐポイントは「毎日ゴルフをして歩くこと」と煙に巻く。17年前の06年にプロ転向してから、フィリピンのジムに通って体を鍛えるようになったが、「ハードなことはしていないし、日本では行っていない」と、特別なことはしておらず、若さの秘訣は謎のままだ。

次戦は2年前に初優勝を挙げたミズノオープンに出場する。「やっぱり記憶に残っていますし、得意コースなのでしっかりプレーしたい」。終始にこやかに笑顔を浮かべた優勝会見を終え、最後は「みなさんご多忙のなか、ありがとうございました」とメディアに感謝を述べて、家族の待つ家路に向かった。(文・下村耕平)

自ら電動カートを押して、キャディをつけずに4日間プレーした

自ら電動カートを押して、キャディをつけずに4日間プレーした (撮影:上山敬太)

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