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ハンデキャップゴルファー吉田隼人が国内ツアー初の挑戦「ワクワク半分、怖さ半分」

ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメントが、8日(木)から麻生飯塚ゴルフ倶楽部(福岡県)で開催される。大会名の「チャレンジド」は障がい者のことを指し、挑戦する人の意味を持って大会名につけられたという。

所属 ALBA Net編集部
河合 昌浩 / Masahiro Kawai

配信日時:2023年6月7日 17時58分

右足が義足の吉田隼人が出場する
右足が義足の吉田隼人が出場する (撮影:米川昌俊)

ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント 事前情報◇7日◇麻生飯塚ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6809ヤード・パー72>

「ASO飯塚チャレンジドゴルフ」が、いよいよあす8日(木)から麻生飯塚ゴルフ倶楽部(福岡県)で開催される。大会名の「チャレンジド」は障がい者のことを指し、挑戦する人の意味を持って大会名につけられたという。

今大会では身体にハンデキャップがあってもトッププロの戦場で戦える。「チャレンジドゴルフトーナメント」の名のとおり、昨年の「日本障害者オープンゴルフ選手権」の優勝者に出場権が与えられた。

その権利を勝ち取ったのは吉田隼人。明日から始まる予選2日間にまずは出場する。1999年の日本ゴルフツアー機構(JGTO)発足以降、日本ツアーの単独開催で障がいを持つ選手が参戦するのは史上初である。
 
「ワクワクが半分、怖さが半分。それが今の気持ちです。ワクワクはテレビで見ていた憧れの舞台で自分の実力が試せること。怖さはボクで大丈夫なのかなという気持ちです」と吉田。

そして「障がいがあると、いい悪いの波があるんです。ゴルフを始めて10年。その波は少なくなってきましたが、緊張する場面で出てきたりしないか、心配です」と続け、義足は履くという感覚で身につけ、その履く感覚が日によって合うときと合わないときがあるのだと説明してくれた。

「履いても歩きづらいと感じる日は、スコアもよくないんです。日々感覚は違います。それに合わせて、その日のスイングを調整しながらラウンドをしています」と、障がい者ゴルファーならではの悩みも明かす。

吉田は23歳のときに右足がつぶれる交通事故に遭い、接合手術をしたものの感染症を発症。2年後に太モモの半分から先を切断することになったのだという。ゴルフは右大腿切断後にリハビリで始め、いまではPGAティーチングプロの資格を持ち、障がい者ゴルフ競技にも参戦。20、21、22年と「日本障害者オープンゴルフ選手権」を3連覇している。
 
「障がいを持っている人にとって大きな大会は少ないのが現状です。今回推薦をいただき、目標を持てて勇気をもらいました。推薦をいただいてから体作りに気合いが入りました。体重が増え飛距離もアップ。今では、ドライバーで290~300ヤード飛ばせます。スコア目標は、昨年大会のカットラインが4アンダーだったので、そこを突破して予選通過を目指します」と、力強く話した。
 
障がいを持つ者すべての勇気となるプレーを見せると、吉田は強く誓った。国内ツアー日本人選手初の挑戦に、あすは注目が集まる。(文・河合昌浩)

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