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石川遼の“握り大改革” 右手は添えるだけ…新たなパッティングスタイルの感触は?

大会初日に首位発進を決めた石川遼。開幕戦で新たな握り方に挑んだ。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2025年4月15日 12時00分

石川遼がグリップを変更して「66」をマーク
石川遼がグリップを変更して「66」をマーク (撮影:米山聡明)

先週行われた国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」。そこでは石川遼の新たな“挑戦”を見かけることができた。最終日が降雨によるコンディション悪化のため中止に。54ホールの短縮競技をトータル7アンダー・20位タイで終えたが、初日は「66」をマークし首位発進するなど、上々の滑り出しともいえる。

【写真】これが石川遼が取り組むクロウグリップ

その日のスタッツを見てみると、1ラウンドあたりの平均パット数は昨年の『29.2840』を上回る『25』で、パーオンホールの平均パット数は『1.4615』(4位)だったが、実はこの数字の背景には秘密があった。

実はパッティングの際、昨年とは握り方が異なっていた。これまでは基本的に左手が上、右手が下にあり、両手のひらがグリップに接している順手だったが、グリップを左手で握りその上から右手を添える“クロウグリップ”に変わっていた。「ニュージーランドからなので、変えてから1カ月ぐらい」と、今年の2月27日~3月2日に行われたアジアンツアー「ニュージーランドオープン」から変更している。

石川遼がクロウグリップに変更していた

石川遼がクロウグリップに変更していた (撮影:米山聡明)

もともとストロークのイメージは「右手で距離感を出していたタイプ」で、まさに順手の握り方がマッチしていた。しかし、以前から「手首で打たないように意識していた」ことから、右手の動きを抑えやすいクロウグリップを取り入れたのだ。

「より、それ(手首で打たないこと)を意識しやすい握り方で、僕の中では面を意識しやすい。手のひらの感覚というよりは腕と肩の全体で動くような感覚になる」。アドレスでできる手元、腕、肩のラインは固定しながら動かし、自身が求めるストロークに近づいている。

石川遼は手元、肩、腕のラインでできる形を「面」と言っている

石川遼は手元、肩、腕のラインでできる形を「面」と言っている (撮影:米山聡明)

これまでは右手をしっかり握るタイプだったからこそ、“添える”ように変えた当初は「ロングパットとかはどうかな…と思っていた。でも、しっかり準備をすれば大丈夫だと思った」という不安を抱えていた。しかし、いまでは「全くない」と違和感もなく、早速開幕戦の初日には “準備”の成果を発揮した。

石川はさらなるレベルアップのためにゴルフの研究を常にしており、その時の課題に合わせてさまざまなことを取り入れている。今回のクロウグリップは「思った方向に思ったタッチで打てていますし、自分の中ではイメージがよくなってきている」と好感触を得ている。しばらくはこの握り方で戦う予定だ。(文・高木彩音)

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