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プロのゴルフを見せた市原弘大と時松隆光の激闘 制したのは“静かな強さ”【ツアーの深層】

プロのゴルフを見せた市原弘大と時松隆光の激闘 制したのは“静かな強さ”【ツアーの深層】

所属 ALBA Net編集部
谷口 愛純 / Azumi Taniguchi

配信日時:2018年6月5日 19時35分

■ひるまず攻めた、時松隆光の完璧なゴルフ
宍戸ヒルズCCの中でも難関ホールとして知られるのが、セカンドでグリーン前に広がる池超えを要求される17番パー4。首位を走っていた時松も、この17番から連続ボギーをたたいて優勝を逃した。「17番は普通にタフなホール。時松選手はフェアウェイから打ったセカンドをグリーン左のエッジに乗せて長いパットが残ってしまった。セカンドを池の手前に刻んで、3打目勝負にしてパーを狙う選択肢もありましたが、時松選手はUTで池を怖がらずに狙っていった。恥じることのないボギーですし、3日目までに引き続き1打1打丁寧にゴルフをしていた。今後のことを見据えた、チャレンジングなショットだった。素晴らしいプレーを見せた2人が、たまたま1位と2位になった。それだけです」と、最後まで熱い戦いを見せた2人を評する。

■今年も生まれた“ツアー初優勝者”
難関コースにもかかわらず、今年を含めて8人のツアー初優勝者を生み出した本大会。その要因を田中が解説する。「難コースの攻略には、思いきりの良さが必要になる。優勝経験のある選手ほど、色々なことを考えて気持ちが強く出すぎてしまうことがあります。そういう意味では、ルーキーや未勝利の選手は気負いすぎずにシンプルに攻められる。市原選手も13、14番でボギーをたたきましたが、優勝争いをしている中にも、楽しさが出ていた。“去年までの自分とは違うぞ”という、ゲームを諦めない強さに加え、この位置で戦えている、ということに対しての楽しさを持ってしっかり振れていました。それが勝ちにつながったのだと思います。若手の星野陸也選手も、そういった思い切りの良さがすごく出ていましたね」。

田中秀道/91年にプロ入り。95年フィリップモリス選手権でツアー初優勝。166センチ、68キロと小柄ながら、体をフルに使ったスイングで300ヤードを飛ばし人気を得た。2001年に米ツアー最終予選を突破して02年から5年間、米ツアーに挑戦した。04年BCオープン、05年クライスラー選手権で3位が最高。現在は日本ツアー復帰を目指す一方、テレビ解説なども行っている。

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